■中國(guó)語ブームの背景にある冷靜な思考

　大きな社會(huì)的背景から見ると、ドラマに中國(guó)的要素が増えていることは、まさしく米國(guó)の人々が太平洋の対岸にある中國(guó)に興味を持ち始め、中國(guó)が地図上の遙か遠(yuǎn)い東方の國(guó)に留まらない存在となったことを反映している。このほか、中國(guó)國(guó)內(nèi)の世論が米國(guó)ドラマの人気の行方にとって重要な要素となったことで、それに呼応して中國(guó)的要素がこの世論の風(fēng)潮を結(jié)びつける要となった。これは、中國(guó)テレビ市場(chǎng)がいかに米國(guó)ドラマにとって魅力的なものであるかを示すと同時(shí)に、米國(guó)の腳本家や監(jiān)督にとっては新たな課題となった。

　中國(guó)最大の海外映畫、ドラマの翻訳、配布サイトの非営利団體?人人影視（YYETS）の字幕ボランティアチーム「字幕組」チーム長(zhǎng)で、人気米ドラマシリーズ「グレイズ?アナトミー 戀の解剖學(xué)」の監(jiān)修を擔(dān)當(dāng)している熊偉さんは、昨年から米國(guó)ドラマの中に頻繁に中國(guó)的要素と中國(guó)語學(xué)習(xí)ブームが登場(chǎng)し始めたことに気付いたという。これについて、熊さんは、「この現(xiàn)象が現(xiàn)れたのは、大きな面でいうと多くの米國(guó)人が中國(guó)の経済や政治の影響力がすでに軽視できなくなったことを認(rèn)識(shí)し、中國(guó)に注目をし始めたことを示している。小さな面では、米國(guó)ドラマの製作側(cè)が中國(guó)で起こっている米國(guó)ドラマブームに気付き、中國(guó)人視聴者のために中國(guó)的要素を取り入れる必要があると意識(shí)したことだ」と分析する。

　北京語言大學(xué)で國(guó)際コミュニケーションの研究をしている郭之恩教授は、米國(guó)ドラマでは、中國(guó)的要素はたいてい異國(guó)情緒溢れる文化として登場(chǎng)しており、ドラマ製作が追求する新鮮かつ快感の需要に合致した。これは、雙方向的なプロセスであり、ドラマが視聴者の需要を満足させると同時(shí)に、視聴者の中國(guó)文化へのより一層の理解をもたらす。

　近年、世界中で中國(guó)語學(xué)習(xí)ブームが巻き起こると同時(shí)に、孔子學(xué)院の講座も世界各地で開講されている。言語は文化の根幹を成し、いずれの言語の背景にも文化や価値観が含まれている。中國(guó)語を?qū)Wぶと同時(shí)に、學(xué)習(xí)者たちは中國(guó)文化や価値観もまた同時(shí)に理解することになる。

　あるネットユーザーはこの現(xiàn)象について、「米國(guó)ドラマのシナリオライターたちの中國(guó)への好奇心や疑惑、憶測(cè)を示している」と結(jié)論付けている。これは否定できない部分がある。米國(guó)ドラマに登場(chǎng)するこれらの中國(guó)的要素には、幅広い中國(guó)人視聴者たちに受け入れられる肯定的なものもあれば、表面的で淺はかなのものも、當(dāng)然、マイナス面のものもある。米國(guó)ドラマの中國(guó)的要素がいったいどのような特徴を持っているのか、中國(guó)人の希望と合致するのか、どのような中國(guó)のイメージを伝達(dá)しているのか？……といった問題には、我々がもうしばらく観察と思考を重ねていく価値がある。（編集MZ）

　「人民網(wǎng)日本語版」2014年4月14日