夫婦共働きの家庭が増えるに伴い、子供の面倒を誰に見てもらうかが大きな問題になっている。韓國ソウル市江南區(qū)ではこのほど、祖父母が孫の面倒を見る場合に支援金を支給するという「孫シッター」プロジェクトが正式にスタートした。政府が支援する対象となる費(fèi)用は、「保育費(fèi)」と「育児サービス費(fèi)」の2種類。同プロジェクトの規(guī)定によると、江南區(qū)に住む年齢80歳以下の祖父母が、年齢條件を満たす孫の面倒を見る場合、一定期間の研修を受講した後、政府から最高月額24萬ウォン(約2萬3400円)の「孫シッター補(bǔ)助金」が支給される。人民日報が報じた。
2011年に提案された「孫シッター」プロジェクトは、韓國國民の間で広く関心が寄せられていた。実施効果については、まだ様子を見なければわからないが、今回のプロジェクトをきっかけに、「家事労働の社會的価値」が大きくクローズアップされた。
産業(yè)革命後、家庭外での有償労動と、家族への「愛」にもとづく家庭內(nèi)の無償労働は次第にはっきりと區(qū)分化されるようになり、男性は公共社會に進(jìn)出すると同時に、女性は家庭內(nèi)で家事労働の擔(dān)い手となった。経済學(xué)の観點(diǎn)から見ると、男女は結(jié)婚によって互いに利益を受けるはずだが、家庭內(nèi)の無償労働と市場における有償労働に対する価値には、だんだんと格差が生じてきた。
女性も社會や市場に進(jìn)出するようになり、家事という「愛にもとづく労働」には、新たな意味と価値が與えられた。だが、家事労働の社會的価値を評価できる方法はあるのだろうか?
日本政府が2013年に発表した報告書によると、2011年、日本の家庭では、家事労働の8割を女性が擔(dān)っていた。また、米調(diào)査會社が発表した「2013年『父の日』指數(shù)」年次報告書では、「女性が家事労働によって生み出す価値とそれに対する報酬には、大きなギャップが存在する」と指摘された。
家事労働の社會的価値に対する認(rèn)識を高めるためには、まず、家事労働の「屬性」を再評価する必要がある。米ニューヨーク州ホフストラ大學(xué)のSilvia Federici名譽(yù)教授は、「家事労動は他の社會的労働を支える大黒柱であり、社會が倒れないための棟木である」と語った。家事労働は、他の社會的労働と同じく生産性労働に屬し、より基礎(chǔ)的な生産性労働であり、社會における労働分業(yè)體制の有機(jī)的な構(gòu)成要素の一つであり、眼に見える経済的価値を生みだしている。
次に、女性が家事労動に注ぐ努力を尊重しなければならない。國連極貧と人権に関する特別報告官を務(wù)めるMagdalena Sepúlveda氏は、「全世界の政策決定者は、『女性が居るべき場所は、臺所?寢室?井戸端』という考えを棄てるべきだ。具體的措置を講じて、女性が従事する無償の家事労働の価値を認(rèn)め、家事労働の重圧から女性を解放し、新たな家事分擔(dān)を推し進(jìn)める必要がある」との見方を示した。
家事労動の社會的価値を精確に計算することは極めて難しい。だが、家事労動の社會的価値に対する認(rèn)知度を高め、家事労働の大部分を擔(dān)う女性が払う努力を理解し尊重することで、社會は進(jìn)歩していく。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2014年4月14日
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