本作品の成功の最大の功労者は2人の長崎人だ。1人は原作漫畫の作者?岡野雄一氏。遅咲きの漫畫家だが、自身の認知癥の母とのやり取りからインスピレーションを得て描き始めたというこの漫畫は、日本全國に「ペコロス」ブームを巻き起こした。
もう1人は森崎東監(jiān)督だ。御年85歳の松竹のベテラン監(jiān)督で、かつて山田洋次監(jiān)督と野村芳太郎監(jiān)督の助監(jiān)督を務(wù)めたこともある。この作品は約10年ぶりの新作で、クランクアップ時には「バンザイ」と叫んだという。舞臺挨拶では、「まるで映畫のよう。いつ覚めるのか、覚めなくてもいい。このままいきます」と語った。監(jiān)督は「これが最後の作品」と言い切っている。
▽中國でも高い評価
中國の映畫評価サイト?豆瓣網(wǎng)では、同映畫を見たネットユーザーがさまざまな感想を寄せている。
「この作品を観た人はきっと涙を流し、心からの感情というものを知るだろう」
「淡々としたストーリーに、時折笑いがまじる。楽しさと悲しみの記憶に満ちている。平凡な一生なのに、パワーが満ちている。ラストシーンは作品の精髄でありクライマックス。笑いがいつしか涙に変わり、家族と故郷を思い出した」
「冒頭から軽快に物語が進んでいくが、その裏には深い悲しみや辛さが隠されている。この作品が好きなのは、この物語が日本の戦後の世代の記憶と感情をあまりにも多く含んでいるから。庶民的で素樸な雰囲気もあり、日本人がこの作品を愛するのも無理は無い。中國人が文革をテーマにした作品を見るのと同じ」
「暖かみのあるストーリー。冒頭から引きつけられるものがある。母の認知癥が発癥した後の回想シーンは非常に面白い。ただ、結(jié)末がやや唐突だった。もっと年をとってから観たら違う感じを受けるかもしれない」
(編集SN)
「人民網(wǎng)日本語版」2014年7月24日
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