夜11時(shí)、東京の京王百貨店の前で、ある中年女性が大きな聲で笑ったかと思えば、今度は號(hào)泣していた。実は、この女性は変わり者ではなく、パフォーマンスをしているところだった。彼女の名前は安藤久美子(38)さんで、現(xiàn)在獨(dú)身。スターになることを夢(mèng)見ているという。その近くで、若くてかわいい女性2人が歌を歌っており、多くの男性たちが集まって聞き入っていたのに対し、久美子さんのパフォーマンスを見て、足を止める人は一人もいなかった。そんな様子を目にした私は、彼女を誘ってファーストフード店に行き、話を聞いた。久美子さんが手にしていたのはスーツケース1つだけで、これが彼女の全財(cái)産という。環(huán)球時(shí)報(bào)が報(bào)じた。
既にアラフォーで、顔にはしわもあるものの、久美子さんは美しい女性だった。彼女は16年前、東京のある私立大學(xué)の英語學(xué)部を卒業(yè)し、厳しい面接を経て、ある商社に入社した。當(dāng)時(shí)22歳だった久美子さんは若くて美しく、聡明で仕事もできたため、上司からすぐに「気に入られる」存在となった。しかし、上司の軽率な行動(dòng)などに腹が立ってもそれを口に出すことはできず、ちょっとしたことで先輩たちを怒らせてしまうこともあったという。実は、それまで上司にちやほやされていた女性の先輩たちが、久美子さんが入社してからは「冷遇」されるようになったため、久美子さんに嫌がらせをしていたのだ。モラハラに加えてセクハラも受け、どうしていいか分からなくなった久美子さんは2年後にうつ病になり、仕事を辭めて、療養(yǎng)せざるをえなくなってしまったという。
「その時(shí)から、私は人生のレールを踏み外してしまい、戻ることはできなくなってしまった」と久美子さん。療養(yǎng)中、久美子さんは貯金を使い果たし、再び仕事を探し始めた時(shí)になって初めて、働いていなかった期間が履歴書の「汚點(diǎn)」となることに気付いた。そして、これまでずっとアルバイトで食いつなぐしかなかったという。
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