呉氏の教え子の一人である広西民族大學(xué)の呉盡昭副學(xué)長は、「先生は非凡な成果を手にしていたが、名譽と利益にはこだわらなかった。先生はよく私たちに、受賞のために働くのではなく、働いた結(jié)果として受賞するのだと話していた。これは先生の賞や栄譽に対する変わらぬ態(tài)度だった。博士課程在學(xué)中、先生の自宅を訪問したことがある。どの部屋も本ばかりで、印象的だった。受賞のカップや賞狀が並べられているのを見たことがない。數(shù)百萬元という巨額の大金を、生活狀況の改善に用いることはなく、自らテーマを選び研究を行い、優(yōu)秀プログラムを支援した」とその思い出を語った。

ここ數(shù)年、呉文俊氏の一般に公開されていた寫真はいずれも白髪でにこやかなイメージの寫真ばかり。なかでも象の鼻の上に座る寫真がよく知られている。この寫真は呉氏が2000年にタイを訪れた時に、女性が象の鼻に乗って寫真を撮るのを目にし、好奇心のあまり試したということで、その當(dāng)時呉氏は、81歳だった。中國數(shù)學(xué)會元理事長の馬志明氏は、「呉氏は本當(dāng)に若々しい人だった。どんなことがあっても大らかで、楽観的で広々とした心を持っていた」と述べた。

仕事以外の呉氏には、他にも多くの「おしゃれ」な趣味があった。囲碁の対局を見たり、コーヒーを飲みに行ったり、映畫館に行ったり、歴史小説を読むこともあった。

呉氏は生前「歴史の本を読み、歴史の映畫を見ることで、學(xué)術(shù)研究の一助になる。囲碁の対局を見ることで、全局面的な観念、戦略的な目が養(yǎng)われた。囲碁の碁石は小さいが、これをどこに指すかは極めて重要だ。一手でも間違えれば、完全に負(fù)けが決まってしまう。私たちの學(xué)術(shù)研究もそうで、発展と戦略の目、全局面的な観念を持たなければ、大きな成果を手にすることができない」と語っていた。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2017年5月8日