「錦鯉の転載」に「星座」、若者たちがハマる新種の「迷信」

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版　2018年11月23日14:12

「最近全くついてないと思って考えてみたら、11月の錦鯉をまだ転載していなかった」というつぶやきがネット上でしばしばみられるように、錦鯉は単に美しい魚というだけでなく、ネット上では高い人気を誇る「ラッキーアイテム」。こうした若者たちは、「両親は迷信にとらわれている」と言いながら、新種の「迷信」にハマりつつあるのかもしれない。中國(guó)新聞網(wǎng)微信（WeChat）公式アカウントが伝えた。

〇ラッキーアイテムの「錦鯉」

陳渓さん（仮名）は微博(ウェイボー)アカウントを開設(shè)してからというもの、「幸運(yùn)が舞い込む」といわれているさまざまな微博トピックや畫像をさかんに転載している。

一般的に、「努力を積み重ねれば幸運(yùn)に恵まれる」と言われているが、転載に勤しむこれらの人々は、「努力して錦鯉を転載し続ければ、さらなる幸運(yùn)に恵まれる」と信じているようだ。

19歳になる孫巖さん（仮名）は、「錦鯉に本當(dāng)に御利益があるのかどうかは分からないけれど、努力と一攫千金は決して無(wú)関係ではないと思う」としている。

父の日に転載すると父親が7年間、幸運(yùn)に恵まれるという「親孝行」な畫像（微博掲載畫像）。

孫さんは、「普段から迷信を信じている」としており、懸賞や各種錦鯉に関する微博をしょっちゅう転載している。懸賞に當(dāng)たって欲しいと願(yuàn)いつつも、「當(dāng)たらなかった場(chǎng)合、その運(yùn)気はダイエットや就活に使われているんだ」と自分を慰めているのだという。

〇若者たちの簡(jiǎn)易版「戀愛(ài)指南」である「星座」

いったん「迷信」にハマった若者たちはコメントや文章などを書く場(chǎng)合もその內(nèi)容に気をつけるようになり、婚活や外出の際も様々なこだわりを気にするようになる。そんなこだわりの一つに星座がある。

つまり、おうし座はおとめ座の相手を探すべきで、うお座とさそり座は相性が抜群、いて座はしし座と相性が良い、といった具合だ。

多くの人は、交際相手を探すとき、他の條件はさておき、まず星座の相性をチェックする。これは若者たちにとって、いわば簡(jiǎn)易版「戀愛(ài)指南」のようなものなのだ。

〇物事がうまくいかないのは「水逆」のせい

テスト前に転載すると絶対合格できるという「ありがたい」投稿內(nèi)容（微博掲載畫像）。

ここ數(shù)年、もう1つ話題となっているホットワードがある。それが「水逆（水星逆行）」だ。占星學(xué)によると、水星は記憶や交通、通信などを司っており、水星が「逆行」する時(shí)期はしばしば物事がうまく進(jìn)まなくなる。そのため、人々は連絡(luò)や電子製品、交通などの面でのトラブルに遭いやすくなり、感情的にも落ち込みやすくなるとしている。

4月はついていなかったけど、これを転載さえすれば5月には必ず良い事が起きるという「御利益のある」畫像（微博掲載畫像）。

しかし現(xiàn)在、「水逆」という言葉はすでにネット流行語(yǔ)となっており、物事がうまくいかないと感じた時(shí)、自虐的な意味を込めて、この言葉を使うようになっている。

大學(xué)を卒業(yè)したばかりの蘇安さんは、「『水逆』という言葉は、自分にとって1つの代名詞のようなもの。誰(shuí)でもついている時(shí)期ばかりということはなく、常にうまくいかない時(shí)期というものがある。気持ちが落ち込み、何もかもがうまくいかなくなるような時(shí)期を私は『水逆』と呼ぶことにしている」とした。

だが、天文學(xué)者に言わせると、「水逆」はそれほど特別な現(xiàn)象とは言えないという。中國(guó)科學(xué)院北京天文臺(tái)の卞毓麟教授は、「水星逆行という現(xiàn)象は、発生後から次に発生するまでの時(shí)間が比較的短いというだけで、逆行そのものは人體にとって何ら影響を及ぼすものではない」との見(jiàn)方を示している。