夜遅くまで勉強はできないが、ドラマやゲームで徹夜できるのはなぜ?
北京師範大學大學院1年の于彬さんは養(yǎng)生に関して、「どうしようもない場合を除き、決して夜更かしはしない」という「戒め」を設けている。なぜなら論文は読み終わるわけがないので、寢るべき時が來たら寢るべきであり、夜にしっかり寢て疲れを取らない限り、晝間集中することなどできないからだ。中國青年報が伝えた。
しかし、ハマりそうな小説や韓流ドラマに遭遇した場合、于さんはこの「戒め」も忘れて、布団に寢ころんだまま午前3時まで一気にドラマを見続ける?!袱猡ι伽筏且娊Kわるのに途中でやめたら気になって絶対に落ち著かないから」と于さん。
こうした狀況をネットでは、「ダブルスタンダード」と呼んでいる。これは、「同じ物事に対して異なる基準で対応する」という意味だ。
「ダブルスタンダード型夜更し」はほとんどの人にとって耳が痛いことのようだ。ネットユーザーらは、「全くもってごもっとも。誰かが私の生活を覗いているのではないかと思ったほどだ」と、次々コメントしている。多くの人々にとって、ゲームやドラマ鑑賞で夜更しをすることは、自分が心からやりたくてやっていることだが、仕事や勉強や論文執(zhí)筆が午前0時まで続いたら、「だめだ、夜更しは肌や身體に良くない。早く寢なくちゃ!」とつい自分に言い聞かせる。
あるネットユーザーは、「論文の提出期限や期末試験が迫られ、肝臓を傷めてでも徹夜するような場合は、いわゆる殘業(yè)のようなもの。自ら進んで夜更しすることは徹夜とは言えず、楽しみと享楽のための夜更し」と投稿している。また別のネットユ―ザーは、「ドラマの中に出てくる他人の戀愛のためにしばしば徹夜し、自分の仕事や學業(yè)のためには養(yǎng)生を決め込む。自分から進んでする夜更しは睡眠の一部のようなもの」や、「晝間は生きるために必死で働き、夜になってようやく自分の時間を持つことができる。自分の時間は當然、仕事ではなく、自分の楽しみのために使うことになり、あれこれやっているとたちまち時間が過ぎてしまう」といったコメントを寄せている。
北京師範大學心理學部心理指導員の黃利氏は、「今の生活リズムはあまりにも速く、晝間、人々はまるでコマのようにくるくる立ち働き、夜になってようやく自分の時間を持ち、自分の心とじっくりと向き合える。夜更しがなぜ楽しいのかというと、本當に好きなことをしているからだ。晝間は他人のために働き、夜になって心底リラックスでき、自分の心に寄り添える。だから私たちは眼を閉じて眠りにつくことを惜しむようになる。これは、自らが選択した行為であり、誰かに強制されていることではない」と指摘した。
しかし、実際には夜更しも自己抑制力の不足を反映している。オランダの研究者Kroese氏は、かつて、大量のコミュニティサイト調(diào)査とデータ分析にもとづき、「就寢の先送り」という見方を打ちたてている。これは、夜が更けても、人々が娯楽など各種行為を言い訳に、なかなか寢ようとしない現(xiàn)象を示している。Kroese氏は、「この現(xiàn)象を招く最も大きな原因は、自己抑制力の不足にある。データに基づく分析?対比を通して、一般的な先延ばし行為と就寢の先送り行為の間には、深い相関関係があり、かつ、自己抑制力と就寢を先送りする時間との間には、顕著な負の相関関係があることが判明した。學習生活において自己抑制力が低い人は、往々にして、「リラックス」する時間もコントロールできず、このため、つい娯楽のために夜更ししてしまう」との見方を示した。
いつも夜更しする人は、総じて、「夜更しは百害あって一利なし」という事実を良く分かっている。にもかかわらず、多くの人が相変わらず、深夜に眠たい目を無理やりこじ開けながら、次の日のエネルギーや楽しみを犠牲にしている。このような「ダブルスタンダード」を「シングルスタンダード」に変えるためには、自己抑制力を高めることを通して、その「必ずしもする必要のない」夜更し生活にピリオドを打つことを?qū)Wばなければならない。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年7月29日