北京市の新発地卸売市場で発生した新型コロナウイルス感染癥の感染源が何かは、いまだに未解決の謎だ。
しかしコールドチェーンは発生當(dāng)初から「容疑者」扱いされてきた。その後、疫學(xué)調(diào)査を重ねる中でわかったのは、新発地卸売市場の水産ホール、牛肉?羊肉ホールの環(huán)境サンプルは新型コロナウイルスの陽性判定が比較的多く、新型肺炎と診斷された人の中では、水産部門の販売擔(dān)當(dāng)者が最も多く、そして発癥が最も早かったことだ。この100萬人の物流関係者の生活を支え、人々の食卓にたくさんの幸せを運(yùn)ぶ産業(yè)は、本當(dāng)にこのたびの感染癥ぶり返しの元兇なのか、どのようなリスクが潛むのか、感染癥が過ぎ去った後でどのような変化が訪れるだろうか。
1枚のまな板が引き起こした議論
56日間の平穏な日々の後、6月11日に北京で突然、新型コロナウイルス感染癥の患者1人が報(bào)告された。翌12日には、新発地卸売市場の張玉璽會(huì)長がメディアに対し、「輸入サーモンをカットしたまな板から新型コロナウイルスが検出された」と述べた。
13日3時(shí)、北京市豊臺(tái)區(qū)の関連當(dāng)局が、「新発地卸売市場はしばらく閉鎖する」と発表。市民の間では「サーモンを食べると新型コロナウイルスに感染するのか」といった議論が盛んに行われている。
香港大學(xué)の新規(guī)発生感染癥國家重點(diǎn)実験室の室長およびインフルエンザ研究センターのセンター長を務(wù)める管軼氏は取材に対し、「新発地の癥例は、コールドチェーンか市場に出入りする人によって伝播されたという2つの可能性がある」と述べた。
管氏は、「新型コロナがコールチェーン経由で伝播するのは目新しいことではない」とした上で、「この可能性が最も高い。これまでにこうしたケースはたくさんある。歐米では屠畜場で新型コロナが猛威を振るい、米國の空母『セオドア?ルーズベルト』では抗體検査の結(jié)果、乗組員の60%が陽性だった。乗組員が數(shù)ヶ月間、上陸していない空母で感染が起きたことから、コールドチェーンが伝播経路になった可能性がある」という。
國家食品安全リスク評価センター微生物実験室の李鳳琴室長の見方では、「世界保健機(jī)関(WHO)が明らかにしているように、新型コロナウイルスは主に呼吸器、飛沫感染、濃厚な接觸により感染し、シーフードを含むすべての食品では感染しないが、食品が汚染されている可能性はある」という。
中國疾病予防管理センターの感染癥學(xué)首席専門家である?yún)易鹩咽悉?、「研究者が普段採取するウイルスを含んだ生物サンプルは低溫保存され、溫度が低ければ低いほど、ウイルスの生存時(shí)間も長くなる。卸売市場のシーフードの多くは冷凍保存されており、こうした環(huán)境ではウイルスはより生存しやすくなり、人に感染する確率も高くなる」と述べた。
生存時(shí)間が最長でどれくらいになるかは、まだ定説がない。
北京交通大學(xué)経済管理學(xué)院の蘭洪傑教授は長年にわたりコールドチェーンによる物流の管理を研究してきた。蘭氏によると、「新発地でのこのたびの感染癥発生には主に2つの可能性がある。ウイルスが汚染された物品を通じて新発地に持ち込まれた可能性、感染した人を経由して、特に癥狀がごく軽いか無癥狀の感染者を経由して新発地に持ち込まれた可能性が考えられる。しかし最終的な正確な結(jié)論を得ようと思ったら、より多くサンプルを採取し調(diào)査しなければならない」という。
人が関わる段階すべてで感染の可能性