「中國人は月で月面基地を建設する。これは前人未到の偉業(yè)であるだけでなく、世界のその他の國が成し遂げられなかったことでもある」。中國國內の100人の専門家?學者が8日、華中科技大學に集まり、第1回地球外建造學術シンポジウムを開催した。長江日報が伝えた。
■家を建てる材料は?
どんな高い建物も基礎から建てられる。月で家を建てる場合も「レンガを一つずつ積み重ねる」必要がある。月の一つ目の「レンガ」はどのようにして作られるのだろうか。國家デジタル建造技術イノベーションセンターの首席科學者である丁烈雲院士は、「『中國のスーパーレンガ職人』が月で材料を現地調達し、月の土壌を焼結させることで『月の土壌レンガ』という人工物を作る。もし現地でこれらのレンガを作ることができれば、一つの技術ロードマップが形成されることになる。月面玄武巖基地の建造も現実になるだろう」と述べた。
「月の土壌レンガの焼結の問題をいかに解決するか」。丁氏は、「現在すでに月の土壌をシミュレートした3種の焼結試験を完了している。具體的には真空焼結、不活性ガス焼結、空気焼結で、うち不活性ガス焼結の強度が最も高く100メガパスカル以上に達している。真空環(huán)境における月の土壌レンガの最も適した焼結溫度は1000-1100℃の間で、加圧するならば焼結の時間がより短縮される」と説明した。
これらのシミュレートされた月の土壌レンガは月面で使用できるだろうか。丁氏は実験中に難題にも直面した。「月面の最低溫度は氷點下196℃、最高溫度は120℃だが、月面環(huán)境の一つのサイクルの試練(一つのサイクルとは、14日間の月の晝と14日間の月の夜)に耐えきれるだろうか。実験では、高低溫サイクルによりシミュレートされた月の土壌レンガの強度が下がらないどころか、逆に上がった。常識的には強度が下がるはずだが、現在でも強度が上がる原因を探している」と丁氏。
■誰が建てる?
丁氏は、「月面での建造はさまざまな過酷な環(huán)境の挑戦に直面しており、スマートで高性能なロボットにより組積造と組み立てを行う必要がある。このロボットが『中國のスーパーレンガ職人』になる」と述べた。
丁氏によると、「中國のスーパーレンガ職人」の雛形である3Dプリンティングロボットが設計中だ。同ロボットは高さ數メートルの建築物をプリントし、組み立てることができる。設計は改善中で、今後はプロトタイプ機の研究開発を経て、完全に「中國のスーパーレンガ職人」になれるという。
「2028年頃に月探査機の嫦娥8號に中國のスーパーレンガ職人を搭載し、技術の実証実験を実施したい」。國家デジタル建造技術イノベーションセンターの周誠教授は、「その重量は50キログラム以內に抑えなければならない。デスクトッププリンターのようだが、使用するのは月の土壌であり、作るのは月の土壌レンガだ。こうすることで月面で材料を現地調達でき、人の手を必要としない」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年4月12日