日本とタイは27日、バンコク?チェンマイ間の高速鉄道建設でタイが日本の新幹線技術を採用することを確認する覚書を締結した。日本はアジアのインフラ建設に1100億ドルを投じることを発表しており、それが早くも行動に移された形だ。世界各地での中國との鉄道受注爭いの幕が切って落とされた。環(huán)球時報が伝えた。
▽日本とタイ、「決定的な進展」実現
日本経済新聞の27日の報道によると、タイのプラジン運輸相と日本の太田昭宏國土交通相は同日、鉄道協力に関する覚書を東京で締結し、バンコク?チェンマイ間の総長680kmの高速鉄道建設の事前調査を進めることで合意した。日本の新幹線の標準軌道を採用することも明らかにされた。報道によると、この覚書は枠組合意であり、最終的な建設契約ではない。だが日本とタイによる高速鉄道の共同建設は「決定的な進展」を実現したとしている。日本側はすでに、日本の高速鉄道技術にとって臺灣地區(qū)への輸出に続く海外進出の成功例となるとの楽観的な見方を示している。
タイ政府のスコンダパティパック副報道官は26日、同鉄道プロジェクトの投資額が120億ドルと見込まれ、日本が技術と資金の支援を提供することを明らかにした。順調に行けば、鉄道は2016年第2四半期に正式に起工となる。タイ紙「バンコクポスト」によると、締結式終了後、日本は6月にも鉄道専門家チームを派遣し、タイとの共同調査研究を行う予定だ。
▽日本政府の資金調達難
タイは、國際関係の処理にあたってバランスを取るのに長け、柔軟な外交を是とする國である。2014年5月に軍事政権が発足すると、前政権が設計したタイの高速鉄道網建設計畫は棚上げとなったが、新たに復活した。これによってタイの高速鉄道をめぐる各國の駆け引きは再び激しさを増した。中國とタイは昨年末、タイ北部のノンカイから南部のマプタプット港までの800km余りの鉄道について了解覚書を締結した。日本の産経新聞によると、タイは中國と高速鉄道の建設について政府間合意を達成しているが、タイは今後、日本の政府開発援助の低利の融資を利用し、新幹線技術を導入することに傾いている。報道は、高速鉄道技術の輸出で日本が中國に「競り勝った」ことを意味しているとしている。
タイの高速鉄道プロジェクトについて日本の共同通信社は、今後はいかに資金を調達し、利益を確保するかが課題となると分析している。日中経済評論家の田原氏は28日、記者の取材を受け、「中國は鉄道建設で高速鉄道のようなハイテク類の投資だけをしているわけではなく、まずは中國の鉄道を東南アジアへと連結し、地域の貿易の結びつきを強めている。鉄道投資の回収は遅いかもしれないが、貿易面で大きな利益を上げることになる」と指摘する。これと比べると日本は、中國のように鉄道を利用して地域の経済関係を強めるというわけではないため、投資の効果は「中國よりも格段に劣るため、日本企業(yè)が積極的に出資しようとするとは限らない」
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