中國:大學の英語は「人文教育の一部」
一方、中國の大學は英語の単位は平均12単位と多いものの、そのカリキュラム內(nèi)容は大學英語4級試験に役立つ一般的な英語の他は、英國や米國の文學、詩歌、概況、中國文化といった英語の知識に限られる。中國と日本の大學の英語教育にこれほどの差がある主な理由はコンセプトの違いだ。日本の大學は、英語を主に専門的な情報を取り入れたり、科學研究の成果の分野における交流を行ったりするためのツールの1つと見なしている。一方、中國の大學は、英語を「人文教育の一部」と見なし、學生の英語のレベル向上のほか、人文の素質(zhì)向上を目指している。この違いが、教育の方向性にも影響を與えている。日本では學生が英語を使って専門的な學習や研究を行えるようにするのに対し、中國では學生が英語の4級や6級の試験に合格したり、外國の文化を理解したりできるようにする。そして日本では、政府の外國語戦略や専門學科発展のニーズに基づき、大學生が専門的な學習や研究を行うために必要な英単語1萬3000語をマスターしなければならないが、中國では「學生の個性に基づく成長のニーズ」を満たすため、大學生に求められる?yún)g語數(shù)は4級試験合格に必要な4500語だけとなっている。中國の大學の英語教材は、全國統(tǒng)一となっており、內(nèi)容はその「おもしろさ」に重點をおき、長年使うことができ、何度読んでも飽きないような、著名作家の作品が選ばれている。一方、日本の大學の英語教材は、各専攻學科によって異なり、學術性や情報性に重點をおいている。そのほとんどが學術専門書や定期刊行物の論文が採用されている。日本の大學生は、中國の大學生ほど英語を流暢に話すことはできないかもしれないが、その専門分野における読み書きの能力は中國の學生を大きく上回っている。10年にノーベル化學賞を受賞した日本人2人のうちの一人である北海道大學の鈴木章氏は、まさに日本が育てた科學者で、英語を流暢に話すことはできないものの、テクノロジーの分野の英語の読み書きとなると、非常に高い能力を誇る。筆者は、研究の関係で、何度も日本に行って外國語教育のセミナーに參加しているが、非常に印象深く感じた點が2つある。その一つは、日本の大學の専攻學科の教師、例えば物理や生物などの科學者の事務室の本棚には、基本的に英語の著作や英語の定期刊行物しか並んでおらず、日本語の書籍はほとんどない點だ。2つ目は、そのような教師は外國語を教えているわけではないにもかかわらず、外國語教育に関するセミナーに積極的に參加したり、なかにはグループディスカッションの司會をして、英語教育の質(zhì)をいかに向上させるかについて話し合ったりすることさえある點だ。
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