深夜に営業(yè)する食堂の登場は、人々のライフスタイルや生活リズムが変化している結(jié)果だ。眠らない大都會に、「夜」はなく、深夜でも多くの人が活動しているというのが常態(tài)化しているというのは、「現(xiàn)代」の産物だ。しかし、夜も眠らずに活動していても、心ではむなしさを感じるというのは、昔も今も変わらず、「現(xiàn)代」の垣根を超え、今も多くの人の心に焼き付いている。そのため、「深夜食堂」のような場所では、「現(xiàn)代」と「昔」が織り交ざっており、そこには大都會の日常が集まっている。また、現(xiàn)代の大都會に生きる人の不満やストレスが引き出され、そこでたまたま出會った人々が物寂しい気持ちを互いに吐き出し合い、昔懐かしいムードを漂わせている。

映畫「続?深夜食堂」は、「現(xiàn)代」と「昔」のマッチングを強化している。それは、伝統(tǒng)的な街にある伝統(tǒng)的な食の美學(xué)で、「深夜食堂」はきらびやかな都會の東京の片隅にひっそりと存在している。この映畫の登場人物のほとんどは、現(xiàn)代、近代の都會の「主役」ではなく、大きな現(xiàn)代都市空間では脇にやられた「脇役」たちであるというのはおもしろい點だ。その中で、最も體裁がいい職業(yè)についている登場人物は警察官。それでも、東京の舊市街地の交番に勤務(wù)している警察官だ。繁栄した都市の「裏」にある食堂が舞臺で、そこに集まっているのは都會の「脇役」らというのは、「現(xiàn)代」を少し離れた場所から見つめているようだ。同作品では、「現(xiàn)代」と「伝統(tǒng)」が混じりあうこともなければ、相反することもなく、それらが退けあったり、拒絶し合ったりすることもない。そして、「現(xiàn)代」と「伝統(tǒng)」が靜かに調(diào)和し、一見対立しているかに見えるその2つがそれぞれ靜かに存在し、互いにじっくり見つめ合い、ちょうどよい距離を保っている。

同作品で、人を引き込むのは、この「小汚い世界」に潛んでいる「美しさ」だ。水清ければ魚住まずと言うように、多くの場合、多くの人の心を本當(dāng)の意味で打つ「美しさ」は、聖人の善行ではなく、いろんな間違いもする普通の人が無意識に示す美徳だ。モラルの面でパーフェクトが求められる社會で、多くの人は「完璧」からほど遠(yuǎn)く、「いい人」でもなく、批判されることが多い凡人、能力のない人だ。しかし、そのような不完全な人にも、一瞬光輝く美徳があるものだ。人間味というのは、多方面にわたるもので、どんな凡人であっても、一瞬光輝く美しさが必ずあるものだ。これは、実際の人生における、「善」と「美」の勝利を意味する。

無數(shù)の人がせわしく戦っている大都市で、簡素で狹い食堂が、深夜の街をさまよう人を受け入れてくれる場所となっている。中國版ドラマ「深夜食堂」では、マスターは積極的な性格で、他の人が抱えている問題の「解決屋」を自ら買って出て、「ヒーロー」役を演じる。それに対して、「続?深夜食堂」のマスターは「スーパーヒーロー」ではなく、都市の片隅の「番人」。人生におけるいろんな苦労を見守ってくれており、小さな「善意」や「美しさ」を、「脇役」たちが一瞬見せてくれるのを待っている。実際には、日本版「深夜食堂」の本當(dāng)の意義と魅力はそこにあり、派手な景観はそこに全くなく、ただ靜かに普段の生活の中で、人々をあたたかい目で見守っている。そこには、命の隙間から出てくる一點の美しさであっても、伝え受け継ぐ価値があるという精神がある。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2017年8月31日