天津大學(xué)の張雷氏と斉海山氏が率いる研究チームはこのほど、「イガイバイオ多機能タンパク質(zhì)材料」の開発に成功したことが、同大學(xué)への23日の取材で明らかになった。同材料は、強い接著力や抗菌、くもり防止などの機能を備え、醫(yī)學(xué)界の長期に渡る空白を埋めることになるとみられており、醫(yī)療設(shè)備や體內(nèi)に埋め込むデバイスの「スーパーコーティング」への応用が期待されている。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

「海中の巖や船の底、ロープ、漂流している瓶などに付著し、海の至るところで生息するイガイは、海洋中の汚物や微生物に浸食されることはなく、風(fēng)や波などにさらされても落下することはない」。張雷氏と斉海山氏が率いるチームは、イガイの強い接著力に注目し、イガイが出す足糸の接著タンパク質(zhì)の研究を展開している。そして、生物合成を採用して「イガイバイオ多機能タンパク質(zhì)材料」を開発した。

実験結(jié)果は、接著力が非常に強いこの新材料は、さまざまな醫(yī)療用材料に応用できることを示している。この材料をコーティングに使うと、95％以上の細(xì)菌や細(xì)胞の付著を防ぐことができ、抗菌性が際立っている。また、溫度の高い蒸気狀況下でも、このタンパク質(zhì)コーティングで覆われたガラス基板の透過率は高く、くもり防止機能も非常に高い。一方で、生體適合性がずば抜けており、溶血率は0.1％未満で、細(xì)胞共培養(yǎng)の生存率は99％を超えている。このタンパク質(zhì)コーティングを応用した醫(yī)療デバイスは、人體に埋め込まれても、免疫拒絶反応を克服できると期待されている。

専門家は、接著力や抗汚物、抗菌、くもり防止などの機能を兼ね備え、生體適合性が際立っている「スーパーコーティング」は、バイオ醫(yī)學(xué)や製薬の分野で広く応用されることになるとみている。

天津大學(xué)の「スーパーコーティング」研究は既に、中國で特許出願され、関連の成果が世界的に権威ある學(xué)術(shù)誌「Chemical Communication」や「ACS Applied Materials & Interfaces」に掲載された。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2019年10月29日