「すいません、明日連絡(luò)させてもらってもいいでしょうか？今、防疫救援物資の受け取り、整理中です」、「すいません、取材は夜にしてもらってもいいでしょうか？今報(bào)告書(shū)を書(shū)いています」、これは北京で日本の救援物資を手配し、配送している俳優(yōu)の三浦研一さんとのやり取りだ。中國(guó)新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

何日か先延ばしになった後、三浦さんはようやく取材に応じる時(shí)間を捻出してくれた。そして取材を始めようとすると、「本當(dāng)にすいません。最近送られてくる物資がとても多く、人手不足ということもあり、とにかくやらなければいけないことが多くて」と先延ばしになった件について謝罪を口にした。

舊日本軍士官という悪役のイメージ確立

三浦さんと言うと、中國(guó)では、映畫(huà)やドラマで舊日本軍の士官を演じている俳優(yōu)という印象を受ける人が多いだろう。三浦さんはこれまでに、「夜幕下的哈爾濱」や「走向共和」、「生死線」などのドラマ、映畫(huà)100作品以上に出演してきた。東京出身の三浦さんは2003年に中國(guó)社會(huì)科學(xué)院世界経済?政治研究所?國(guó)際関係の博士課程で學(xué)んでいたが、偶然のきっかけから役者の道に進(jìn)み、それが自分の「天職だ」と感じるようになったという。

三浦さんが演じているのはほとんどが舊日本軍の士官という悪役。初めの頃、三浦さんは、「鬼子」というのは、日本のホラー映畫(huà)が好きな中國(guó)人が付けた名前だと思っていたものの、後になって舊日本軍に対する蔑稱(chēng)であることを知ったという。中國(guó)の街中を歩いていると、「あなたのこと知っているよ。よく悪役を演じているよね」と聲をかけられることもあるという。それでも、三浦さんは不快に感じることもなく、「みんなに覚えてもらっているということは、僕の演技が良いということ」と卻って笑顔を浮かべた。

中國(guó)で新型コロナウイルスとの闘いを目の當(dāng)たりに

三浦さんは中國(guó)で20年以上暮らしており、中國(guó)が第二の故郷になっている。中國(guó)では現(xiàn)在、新型コロナウイルス感染が深刻になっているものの、三浦さんは中國(guó)に殘り、中國(guó)がそれと闘う様子を自分の目に焼き付けている。

三浦さんは取材に対して、「中國(guó)はウイルス感染拡大を防止?抑制するために大きな犠牲を払っている。例えば、拡大に歯止めをかけるために、春節(jié)（舊正月、今年は1月25日）の休暇を延長(zhǎng)したり、人々に自宅で待機(jī)するよう呼び掛けたり、工場(chǎng)に稼働再開(kāi)を遅らせるよう呼び掛けたりしている。それら措置はもちろん経済に影響を及ぼす」と話(huà)す。

また、「世界はすでにもう一つになっていると言え、生命や運(yùn)命を共にしている。中國(guó)が國(guó)民に海外旅行を暫く控えるよう呼び掛ける措置は、世界に対する責(zé)任を履行していることの表れだ」との見(jiàn)方を示した。

また2003年に重癥急性呼吸器癥候群（SARS）が流行した時(shí)にも中國(guó)にいた三浦さんは、當(dāng)時(shí)と比較して、「今回のほうが、人々の予防意識(shí)、健康に対する意識(shí)が明らかに高い。政府の呼び掛けに対する反応、行動(dòng)も速くなった」と語(yǔ)った。

「印象深い事は何か？」との質(zhì)問(wèn)に、三浦さんは、「ショート動(dòng)畫(huà)共有アプリ?抖音（Tik Tok）などのSNSを見(jiàn)ると、おもしろい動(dòng)畫(huà)を作成するなど、中國(guó)の人々は自宅でも楽しみを見(jiàn)つけて、暇をつぶしている。やまない雨はなく、必ず晴れの日が來(lái)る。ネガティブになっても問(wèn)題を解決する助けにはならない」と、中國(guó)人のポジティブさを絶賛した。