最近、若者の消費(fèi)観をめぐる議論が白熱している。95後(1995年から1999年生まれ)と00後(2000年代生まれ)は盲盒(ブラインドボックス)やスニーカー、流行のトイ、フィギュアなどどんどんお金をつぎ込んでしまうものに夢(mèng)中になる一方で、損をしたくないので細(xì)かく計(jì)算して共同購(gòu)入をしたり価格を比較検討したりし、わずか數(shù)元(1元は約16.0円)の送料でさえ払わなくて済むなら払わない。こうした消費(fèi)観は人々に大きな疑問(wèn)を抱かせていると同時(shí)に、若いネットユーザー自身からも、「當(dāng)たっている。誰(shuí)かこっそり家に監(jiān)視カメラを付けたのでは」との聲が上がっている。「中國(guó)青年報(bào)」が伝えた。
実際にはこうした現(xiàn)象は理解に苦しむものではない。彼らはインターネットの高速発展とともに成長(zhǎng)した世代であり、消費(fèi)高度化のニーズがはっきりしており、一見(jiàn)矛盾しているようにみえる消費(fèi)観も実際には論理的に整合性があり、日常生活の変化を反映している。
若者は特定の消費(fèi)分野には思い切ってお金を使う。これは「興味?趣味主導(dǎo)型」の消費(fèi)観が徐々に流行していることが主な原因だ。詳しくみるとわかるのは、若者のユニークでトレンド重視の消費(fèi)は単に「ファッションを追いかけ」、「みんなと一緒」を求めているのではなく、往々にして「自分が気に入ったから」という理由だけで消費(fèi)をしているということだ。ファッションに無(wú)頓著な「テクノロジーオタク」も、コンピューターの処理裝置(CPU)には最高のスペックを求める。スニーカーをこよなく愛(ài)する「スニーカーの達(dá)人」は、購(gòu)入した後で履かずにしまい込んでおく。中國(guó)風(fēng)ファッションの愛(ài)好者も大勢(shì)いて、流行の服ではなく民族衣裝をまとう……好きなものには大金を投入するが、機(jī)能重視の消費(fèi)財(cái)には細(xì)かくそろばんをはじく、これが95後と00後の消費(fèi)の大きな特色だ。
こうした消費(fèi)観は、多様化したニッチなグループの臺(tái)頭と密接な関係がある?!?020年Z世代(幼いときからネット環(huán)境の中で育った世代)消費(fèi)態(tài)度インサイト報(bào)告」は、若者の間では「トレンド」、「ヘルスケア」、「ものぐさ系」、「顔面偏差値」、「趣味」、「國(guó)潮(中國(guó)伝統(tǒng)の要素を取り入れたおしゃれな國(guó)産品のトレンド)」が消費(fèi)に関する最重要のキーワードになり、こうした消費(fèi)分野はニッチなグループにそれぞれ屬しており、インターネット経済における「グループ経済」と関連がある。
インターネットでは、若者は年齢、所屬、家族のつながりと関係なく、純粋に興味や趣味で「グループ」を作ることができるようになった。SNSでつながった大勢(shì)の同好の士の中にあって、若者は消費(fèi)と共有を通じて、自分が所屬するグループへの帰屬意識(shí)やグループの「ラベル」を絶えず強(qiáng)化する。こうした小規(guī)模でニッチな文化が新しいパワーとして突如現(xiàn)れ、若者の多様な消費(fèi)の注目點(diǎn)を形成する。ここ數(shù)年、各グループの間にある壁が次々に打ち破られ、ニッチ市場(chǎng)の消費(fèi)が大衆(zhòng)化し、徐々にネット経済を支える柱の1つになってきた。
それでは、好きなもののためなら気前よくお金を使う若者は、なぜ共同購(gòu)入や一定額に達(dá)したら割引きするサービスで少しでも節(jié)約しようとするのか。
消費(fèi)観の変化は、実は新技術(shù)の登場(chǎng)と深い関係にある。新技術(shù)の登場(chǎng)によって、各種の評(píng)価サイトが先を爭(zhēng)い、「ネット人気店」に多くのユーザーを引き付け、購(gòu)買(mǎi)意欲をあおっている?!弗昆芝?1」(11月11日のネット通販イベント)では企業(yè)が「キャッシュバックの大規(guī)模キャンペーン」を打ち出し、一定額で割引き、「紅包(ラッキーマネー、キャッシュバック)」などさまざまなサービスがあふれた。美団や拼多多などの共同購(gòu)入アプリが盛んになり、共同購(gòu)入型消費(fèi)が注目を集める。ネット店舗はお得感を強(qiáng)調(diào)し、若者を少額出費(fèi)に対してより敏感にさせ、細(xì)かい出費(fèi)は「節(jié)約しないと損だ」という気持ちにさせる。つまるところ、若者の出費(fèi)と節(jié)約は、インターネットの中の彼らの生存狀態(tài)をある程度反映したものだ。
より広い視點(diǎn)で考えると、若い者に特有な消費(fèi)の特徴は、中國(guó)の個(gè)人消費(fèi)のモデル転換?高度化の一部分だ。生活條件がさらによくなり、選択肢がより多くなり、素晴らしい生活への追求もそれにつれて高まった。マズローの「自己実現(xiàn)理論」によると、人間の欲求には5段階あるという。これを踏まえると若者の消費(fèi)は主に「社會(huì)的欲求」と「自己実現(xiàn)の欲求」に基づく。こうした消費(fèi)ニーズを満たすには、著実で豊かで物質(zhì)的な現(xiàn)実に根ざした基礎(chǔ)が必要だ。若者は消費(fèi)においてますます「勇敢」になっており、これは実は質(zhì)の高い発展が消費(fèi)高度化を推進(jìn)するプロセスにほかならない。
人々が盛んに賞賛する若者の消費(fèi)における「普通ではない行動(dòng)」は、実は時(shí)代の発展がもたらした必然的な産物に過(guò)ぎない。若者の「理解に苦しむ」ようにみえる「爆買(mǎi)い」も「ケチケチぶり」も、実際には時(shí)代と共に生きる中で自然に現(xiàn)れてきた現(xiàn)象だといえる。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年1月25日