世界各國(guó)はその後も、原油価格暴落と量的緩和について米國(guó)の出方を見守った。原油価格は昨年10月から急落を続け、いまだに安定していないものの、米國(guó)はこれにはっきりとした態(tài)度を取らず、各種の陰謀論も飛び交った。だが米國(guó)がこれによって大きな利益を受けたのは間違いない。また米國(guó)が続けた量的緩和は國(guó)內(nèi)の通貨供給量を拡大し、大量の資金が米國(guó)に流れ込み、米國(guó)経済に新鮮な血液を注ぎ込んだ。世界銀行や各金融會(huì)社の推算によると、昨年の米國(guó)の経済成長(zhǎng)率は5％に達(dá)したとされる。しかし米國(guó)の政策は他國(guó)の犠牲の上に成り立つもので、多くの國(guó)の非難にも遭った。世界各國(guó)の間では、米國(guó)とともに難局を切り抜けることは難しいとの認(rèn)識(shí)が広まった。

インフラ建設(shè)が経済を引っ張る役割を果たすことは世界の共通認(rèn)識(shí)である。中國(guó)が設(shè)立を呼びかけたアジアインフラ投資銀行（AIIB）は新たな希望の星となった。多くの國(guó)はAIIB設(shè)立に、利益にあずかり、経済を振興させるチャンスを見た。米國(guó)の圧力で形成されたAIIBの「隔離壁」は徐々に崩れ、米國(guó)自身でさえも協(xié)力に向けたシグナルを出し始めている。米國(guó)に追隨した日本は苦境に立たされ始めている。

安倍首相は今月、訪米を予定している。TPP交渉やAIIB、中日関係などは重要なトピックとなるだろう。AIIB問題で苦境に立たされる日本は、TPPで米國(guó)との妥協(xié)をはかる可能性もあるし、TPP交渉國(guó)との関係を強(qiáng)調(diào)させるチャンスを探る可能性もある。米國(guó)はAIIBのメカニズムの問題について協(xié)力のシグナルを出しているものの、世界級(jí)の金融組織を長(zhǎng)期にわたって掌握してきた米國(guó)と日本が、中國(guó)とパートナーが構(gòu)築した別の機(jī)構(gòu)をそのまま受け入れるとは考えにくい。そのため米日両國(guó)は、AIIBとの「競(jìng)爭(zhēng)的協(xié)力関係」の共同構(gòu)築を話し合う可能性もある。

日本の歴史問題に対する態(tài)度は長(zhǎng)期にわたって東アジアの隣國(guó)の非難を浴び、さらには米國(guó)の不満をも呼んでいる。TPPで協(xié)力的な態(tài)度を取らない日本にすでに米國(guó)は不満を持っている。もしも日本が歴史問題で面倒を増やすことになれば、オバマ政権も黙ってはいないだろう。中國(guó)は今年、抗日戦爭(zhēng)勝利70周年記念イベントを開催する。米國(guó)とロシアは中國(guó)の招待を受ける可能性がある。日本があくまで出席を拒めば、中國(guó)と米國(guó)の雙方からの圧力に直面することも考えられる。このことから安倍首相は、日米の同盟関係の安定を優(yōu)先し、TPPと歴史問題では米國(guó)に妥協(xié)する可能性もある。