高齢化社會の加速によってもたらされた高齢者の介護(hù)問題は世界中が注目する話題となっている。國連のデータによると、中國の65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は2015年に9.5％、2040年には22.1％に達(dá)するという。中國の隣國である日本では、高齢者の占める割合はすでに25％を超えている。唐時(shí)代の詩人?高適（700-765）の詩の一節(jié)「路長愁作客，年老更思帰」（旅路が長くなれば、どこで休むかが心配になり 年老いると故郷が戀しくなる）のように、同じ儒教文化圏に屬する中國と日本では、在宅介護(hù)が最も主流な介護(hù)であることは間違いない。しかし、この在宅介護(hù)も、中日では解釈が多少異なる。中京大學(xué)現(xiàn)代社會學(xué)科の野口典子教授がこのほどインタビューに応え、日本の在宅介護(hù)の現(xiàn)狀と模索について説明した。中國建設(shè)報(bào)が伝えた。

■高齢者全員が介護(hù)を必要としているわけではない

日本の在宅介護(hù)の現(xiàn)場では、「老老介護(hù)」はすでに珍しいものではなくなっている。野口氏は、「いわゆる『老老介護(hù)』とは高齢者が高齢者を介護(hù)することで、通常、介護(hù)する側(cè)は、配偶者や子女となる。日本政府が所管する社會福祉?介護(hù)サービス機(jī)構(gòu)の統(tǒng)計(jì)によると、2014年に65歳以上の高齢者の家庭で、65歳以上の高齢者が互いに介護(hù)をし合っている比率は54％を超えている。

老老介護(hù)には、それぞれわかりやすい長所と短所がある。長所は、お互いに面倒を見合う高齢者にとって、介護(hù)する側(cè)も介護(hù)される側(cè)も長年一緒に暮らしているため、お互いの生活習(xí)慣を非常に熟知しており、相手の面倒を見るときに便利だという點(diǎn)。また社會的にも、老老介護(hù)は老人ホームや介護(hù)職員數(shù)を減らすことができ、政府も高齢者用施設(shè)への資金投入額を減少させることができる。しかし、介護(hù)をする側(cè)は常に高齢者の面倒を見なければならないので、非常に大きな生理的?心理的ストレスを受け続けることになる。加えて、少子化や超高齢化、一人暮らし高齢者の増加などの現(xiàn)象が深刻化し、単純だった『在宅介護(hù)時(shí)代』は、まさにこれまで経験したことのない試練を迎えている」と説明する。