中國政府は近年「反腐敗」を掲げ、「虎も一緒に叩き」と力を入れているが、その言葉をどのように英語に訳せばいいのだろう?その答えは、「take out tigers」だ。中國新聞社が報(bào)じた。
中國共産黨第19回全國代表大會(第19回黨大會)の報(bào)告を翻訳する際に翻訳者がチェックを重ねて決められた言葉が、海外で中國共産黨の政策?方針を研究する権威ある文獻(xiàn)でも使われるようになる。その翻訳版には英語、フランス語、ロシア語、スペイン語、日本語、ドイツ語、アラビア語、ポルトガル語、ラオス語などがある。
中國は、「改革開放(1978年)実施以降、中國が外國の専門家にあらかじめ依頼し、黨大會報(bào)告の翻訳業(yè)務(wù)をしてもらったのは初めて」とする公式コメントを出している。
翻訳家のほか、中國の政治関連の話を伝える通訳も、今回の黨大會の新たな顔ぶれとなっている。例えば、新華社は史上初めて、外國籍のスタッフを黨大會に派遣し、ネイティブスピーカーとして、世界に向けて中國について伝えている。
清華大學(xué)(北京)新聞?伝播學(xué)院の周慶安?副院長は、「外國籍の通訳が參加することで、世界に発信するための良い架け橋ができている。中國の政治に関する言葉を正しく理解できることを前提に、一層インターナショナルな表現(xiàn)方法で、中國の政治について伝えることができる」と評価する。
「このようなスタイルは、中國共産黨の海外に向けた情報(bào)発信における新たな試み」だ。
これまで、中國では、海外に自國の情報(bào)を発信する際、「自國で翻訳?通訳し、海外に発表する」という段取りだったものの、今回は「自國で翻訳?通訳」する際に、新たに専門家の意見を取り入れるようになった。そうすることで、中國人と外國人では表現(xiàn)方法や理解の仕方が異なるという點(diǎn)を考慮に入れた。これは中國共産黨が、自分たちの聲を正確に世界に発信し、國際的影響力の向上を重視していることの表れだ。
過去と現(xiàn)在を比べると、中國の政治関係の言葉遣いには2つの明らかな変化が見られる。
まず、言語による表現(xiàn)の仕方が一層グローバル化している。
周副院長は、「黨大會と全國両會(全國人民代表大會?全國人民政治協(xié)商會議)を含めて、意識的に中國の発展を國際環(huán)境に置いて表現(xiàn)しており、今回の黨大會報(bào)告においては、『人類運(yùn)命共同體』の重要ポイントを強(qiáng)調(diào)する上で、インターナショナルな思考パターンが際立っている。つまり、中國共産黨の統(tǒng)治、中國の発展は、封鎖的ではなく、世界で參考にされる意義のあるもので、比較する視野を持って進(jìn)行させることができる」と分析している。
この変化を見ると、中國の地位が世界において向上を続けているのを背景に、中國共産黨の指導(dǎo)者は、世界が參考にする価値のあるスタイルで自身や自國の発展を見ている。
「一層グローバル化している背景には、中國共産黨が歩む道と文化に対する自信を深めていることがある」と周副院長。
次に、言葉による表現(xiàn)方法が変化している。
黨大會は、中國共産黨の最高機(jī)関で、指導(dǎo)者らが集まり、マクロな視點(diǎn)で政治理念や國家統(tǒng)治をめぐる話し合いを行う場だ。
今回の黨大會は、それらの理念をもっと分かりやすく説明し、世界や國內(nèi)の人にもっと理解してもらおうとする試みがなされている。
今年初めて設(shè)置された「黨代表通道」も全く新しい試みだ。
周副院長は、「これは中國共産黨が、貴重な機(jī)會を通して、基層の聲、第一線で働く人の聲を海外にも発信しようとしていることの表れ」との見方を示している。
これまで、海外メディアと中國の基層の代表者が接觸する機(jī)會はほとんどなく、基層の実踐者が政治理念にどのような見方を抱いているのかを知ることは、ニュースなど以外ではほとんどなかった。
周副院長は、「今回の黨大會で『黨代表通道』が新設(shè)されたのは、『抽象的なものと具體的なもの』、『マクロとミクロ』、『中央指導(dǎo)部と基層』を融合させ、一層立體的、客観的、かつ正確に、中國の政治について海外の人々にも知ってもらいたいから」と分析し、「中國の政治は、言葉の點(diǎn)でたくさんの変革があるものの、中國の急速な発展、世界に中國について理解しもらうという目標(biāo)と比べると、今後さらに改革を続け、向上させる余地がある」と指摘している。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2017年10月24日
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