ネットで人気の書(shū)店が人気の「撮影スポット」に

北京の前門(mén)大街にある書(shū)店?Page Oneには、天井まで高さ50メートルもある本棚があり、星空を見(jiàn)上げるかのような天井が、ネット上で話題をさらった。そして、それを一目見(jiàn)ようと、多くの人がそこに押し寄せ、ネットで人気の書(shū)店となった。

現(xiàn)在、こうした見(jiàn)た目に優(yōu)れているネットで人気の書(shū)店は中國(guó)各地に登場(chǎng)している。ただ、そこを訪れる多くの人の主な目的が「本を読む」ではなく、「寫(xiě)真撮影」。そして映りの良い角度を探し、ポーズを決めて、シャッターを押し、お?dú)荬巳毪辘螌?xiě)真を撮影することさえできれば目的達(dá)成という、やや殘念な狀況が見(jiàn)られる。

4月23日の「世界本の日（世界図書(shū)?著作権デー）」を前にしたある週末、Page Oneに行ってみると、約5分ほどの間に、寫(xiě)真を撮影している人を6－7人は見(jiàn)かけた。中にはスマホではなく、カメラを持っている本格的な人すらいたほどだ。

ある若者は取材に対して、「書(shū)店は知識(shí)を広める場(chǎng)所であるべき。だから本を買(mǎi)わなくても、講座を聞いたり、何かしら本や読書(shū)と関係のあることをすればいいと思う」と、冗談交じりにツッコミを入れつつも、書(shū)店はどんどん発展しているものの、その発展に比例した數(shù)の「本を読む人」を呼び込むことはできていないと指摘した。

書(shū)店はどんどん美しくなっても、紙媒體図書(shū)はほとんど増えてない現(xiàn)狀

中國(guó)で最近発表された第16回全國(guó)國(guó)民読書(shū)調(diào)査の結(jié)果によると、2018年、中國(guó)の成人一人當(dāng)たりの紙媒體図書(shū)読書(shū)量は年間平均4.67冊(cè)にとどまり、2017年の4.66冊(cè)とほぼ橫ばいだった。

そのため、「書(shū)店は裝いを新たにし、機(jī)能も一層充実させているのに、なぜ、紙媒體図書(shū)の読書(shū)量が増加していないか」と指摘する聲も上がっている。

作家の三石氏は、「見(jiàn)た目に優(yōu)れている書(shū)店やネット上で人気の書(shū)店が増加しているということ自體はいいこと。これは、近年の実店舗書(shū)店のモデル転換と高度化の結(jié)果だ。よい雰囲気を作り出すことで注目を集め、人々が読書(shū)に興味を持つよう促すのがその目的だ」とし、「多くの人がネットで人気の書(shū)店に來(lái)て寫(xiě)真を撮影することは、客観的に見(jiàn)れば、宣伝効果もあり、より多くの人がそれを知ることになるだろう。ただそれがネットで人気になればなるほど、読書(shū)も人気になるように取り組まなければならない」と指摘する。

その他、スマホやショート動(dòng)畫(huà)、ライブ配信などが大人気になり、多くの人がそれらに時(shí)間を取られるようになっているほか、生活のリズムは速くなり、情報(bào)取得の方法も斷片化しており、長(zhǎng)編小説などを最後までゆっくりと時(shí)間をかけて読む時(shí)間や余裕がないという人も増えている。

三石氏は、「書(shū)店は、いかにおもしろいイベントを企畫(huà)することで、寫(xiě)真を撮影するためだけにそこを訪れた人が読書(shū)に興味を持ち、本を買(mǎi)ったり読んだりするように導(dǎo)けるかを考えなければならない。そのように読書(shū)推進(jìn)イベントとうまく組み合わせることで、人々の読書(shū)量を増加させることができる。それは、知識(shí)を広める書(shū)店が負(fù)うべき責(zé)任でもある。しかし、それにはもしかしたらやや長(zhǎng)い時(shí)間を必要とすることになるかもしれない」との見(jiàn)方を示している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年4月23日