安徽省◆州(◆はさんずいに除)にある瑯▼山(▼は王へんに邪)を訪れたことがあるなら、瑯▼寺の寶物?金剛経塔の形をした石碑を見學(xué)したに違いない。この石碑に刻まれた文字は、明の萬(wàn)歴年間のもので、7層の寶塔の形に絶妙に配されており、「金剛経」の一部が塔に完璧に刻まれたデザインで、中國(guó)古代石碑に彫られた文字の中でも極めて貴重な文化財(cái)と言われている。だが、長(zhǎng)年にわたる風(fēng)化を経て、石碑の表面には多數(shù)のひび割れやまだら模様が現(xiàn)れるようになり、筆跡も次第に不鮮明になってきてしまっている。3Dスキャンと立體現(xiàn)像技術(shù)によって、肉眼では識(shí)別できなかった文字を鮮やかに蘇らせることが可能となったと同時(shí)に、石碑の保護(hù)?修復(fù)のための貴重な資料を殘すことができた。人民日?qǐng)?bào)海外版が報(bào)じた。
新維暢想デジタル科技公司の創(chuàng)始者である劉東水?総経理は取材に対し、「先進(jìn)的なデジタル技術(shù)を運(yùn)用することで、文化遺産の情報(bào)をより有効に収集?保存することが可能となり、科學(xué)研究、文化財(cái)保護(hù)と公共展示のための有力なサポートが提供され、現(xiàn)在において文化財(cái)の価値をより良く利用することが可能となった」とコメントした。
拓本を取ることは、長(zhǎng)い歴史をもつ伝統(tǒng)的な技法であり、これまで數(shù)多くの文化財(cái)に刻まれた字や図案は全て、拓本を取るという方法で保存されてきた。しかし、拓本を取るという従來(lái)のプロセスには、修復(fù)不可能な損害を文化財(cái)に及ぼす恐れがあった。劉総経理は、「細(xì)心の注意を怠ると、墨の跡が石碑に付いてしまい、汚してしまう可能性がある。また紙をはがす際には、石碑表面の粉化した石の一部が剝がれ落ちてしまう恐れもある。デジタル拓本制作技術(shù)は、このような問(wèn)題の発生を回避できる。また、伝統(tǒng)的な拓本制作より、作業(yè)効率?精確性ともに高い」と指摘した。
新維暢想像デジタル科技公司が開発したデジタル拓本制作ソフトは、文化財(cái)に直接觸れることなく、データ情報(bào)を入力するとスピーディにデジタル拓本を生成し、印刷することもできる。同社製品マネージャーの趙國(guó)輝氏は、「全形の拓本制作は、立體的な物體を平面の紙に拓本を取るという技術(shù)。十三陵華表や三星堆青銅神樹など、サイズが大きく、細(xì)部が極めて複雑な文化財(cái)については、手作業(yè)で拓本を取る作業(yè)は大変難しい。ところが、デジタル技術(shù)を駆使すれば、どんな角度からも全形の拓本を取ることができる。資料を保存する以外にも、デジタル拓本を用いて、バラエティ豊かな関連した文化クリエイティブ製品を製作することができる」と紹介した。
このほか、精度の高い文化財(cái)情報(bào)収集技術(shù)は、文化財(cái)鑑定にも利用することができる。趙國(guó)輝氏は、「たとえば、磁器表面の一片を選びとり、表面にある気泡の分布情報(bào)を記録する。気泡は磁器を焼くプロセスで自然発生するため、人為的な干渉によって模造することはできない。このため、これらの細(xì)部の特徴は、非常に精確な認(rèn)証のための情報(bào)となり得る。一つ一つの文化財(cái)は全て、唯一無(wú)二の『身分証』を持つことができる。文化財(cái)が盜難や模造などの狀況に遭遇したとき、このような『身分証』の助けを借りれば、文化財(cái)が本物か偽物かを精確に鑑定することができる」と説明した。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年6月18日