浙江省溫州市に住む黃雨さん(24)は、一夜のうちに自分がネットの有名人になっていることに気付いた。8月20日午後3時18分、黃さんはソーシャルメディアに、「これは僕にとってネットの検索ランキング上位に一番近づいた出來事」と書き込んだ。
黃さんを「時の人」にしたのは、彼本人ではなく、黃さんが飼っている貓だ。今年7月21日から、黃さんには「中國初のクローン貓の飼い主」という新しい肩書が加わった。
中國初のクローン貓「大蒜」
7月21日、中國初のクローン貓「大蒜(ダースワン)」が北京希諾谷生物科技有限公司(以下「希諾谷」)で誕生した。2012年に設(shè)立された希諾谷は北京市の昌平科技園區(qū)にある。同社の業(yè)務(wù)は遺伝子技術(shù)をベースにしており、ペットの領(lǐng)域では、遺伝子検査や細(xì)胞保存、ペットクローンの業(yè)務(wù)を行っている?!笖?shù)の上では、遺伝子検査をする顧客が最も多い。営業(yè)収入では、クローンが最も多い」と同社副総経理の王奕寧氏は語る。
2017年5月28日、中國初の體細(xì)胞クローンのビーグル犬「竜竜(ロンロン)」が希諾谷の実験室で誕生した。2018年5月24日、希諾谷は初となる商業(yè)目的のクローン犬を誕生させた?,F(xiàn)時點までに、希諾谷は計40匹以上のクローン動物を誕生させている。クローン貓の価格は25萬元(1元は約14.82円)、クローン犬は38萬元となっている。
王氏は、「このクローン価格は、設(shè)備やスタッフ、訓(xùn)練、実験動物など各方面を考慮したもの。このうちコストが最も高いのは科學(xué)研究スタッフへの投資だ」と率直に語った。では、クローン貓とクローン犬の価格に13萬元も差があるのはなぜだろうか?王氏は、「技術(shù)的にいえば、貓のほうが犬よりずっと簡単だ?,F(xiàn)在のところ、クローン犬技術(shù)をものにしているのは世界中でも中國と韓國、米國の3ヶ國だけで、しかもどの國にも一つしか実験室がない」と語った。
「大蒜」(クローン本體)
王氏によると、クローンを作ってほしいという顧客の多くはペットの飼い主で、同時に商業(yè)目的の企業(yè)も少なくないという。顧客は全國各地から來ているが、東南部沿海地域が多く、ホワイトカラーの女性が主要層となっている。この顧客層の特質(zhì)は、収入が比較的高く、感情が豊かできめ細(xì)やかであること。クローンのニーズとしては、「一般的にはおかしな要求はしてこない。ただ以前、夏に生まれた犬は病気になりやすいことを心配して、生まれる時期を遅くするか早めるかしてほしいという顧客はいた」という。
8月27日、「大蒜」のニュースが報道されると、同社にかかってくる問い合わせの電話は3倍になった。次の展開として、同社は馬のクローンを考えており、価格は1頭58萬元を予定しているという?!改觊g100-200件を安定して受注できるようにしたい。今後技術(shù)的に熟練していくにつれて、クローンの費用は下がる可能性がある」と王氏は語った。
黃雨さんは、クローン貓を通じて愛貓への思いをつなぎたいと思っている?!讣窑摔辖?、ほかにも2匹貓がいるが、どの貓に対する気持ちも同じではない。でも最初からずっと、一番好きなのは2年半飼った『大蒜』。生まれつきほかの貓とは違った利発さがあった。どんな貓も代わりにはならない」と言う。