學(xué)生であれサラリーマンであれ、目の使い過ぎで視力が低下することは、まぎれもない事実だ。ネットでは、「緑色をたくさん見ると、低下した視力を取り戻すことができる」という説がまことしやかに囁かれているが、一體これは真実なのだろうか?
広州醫(yī)科大學(xué)附屬第二病院眼科の沙翔垠主任は、「緑色は、『目を休める』働きがあるように思われがちだが、実際のところ、緑色と視力保持にはあまり関係がない」と指摘した。
スマホやPC、テレビ、書物などを常に見続けることで、目の毛様體筋は収縮して緊張狀態(tài)が続いてしまう。毛様體筋が長時間リラックスできないと、眼精疲労が生じる原因となる。毛様體筋が長時間収縮したままだと、緊張が続き、さらには痙攣まで起こり、調(diào)節(jié)不可能に陥る恐れがある。そのような狀態(tài)が続くと、近い所にあるものしかはっきり見えなくなり、遠(yuǎn)い所のものはぼやけるようになるという近視を生じさせる。
眼精疲労から近視になる原理が分れば、このことと、何色を見るかとは、実際には直接的な関係がないことは、すぐに理解できるだろう。たとえデスクトップに緑色をたくさん配置し、スクリーンセイバーも緑色に替えても、両目の毛様體筋の緊張狀態(tài)が続き、リラックスすることがなければ、目は疲労狀態(tài)に陥りやすく、近視もそれに伴いひどくなっていく。
しかし窓辺から遠(yuǎn)くにある芝生や緑の樹木を眺めると、目がいくらか心地良く感じ、これらの青々とした緑が本當(dāng)に「目を休める」と感じる人も多いかもしれない。実はこのような眼の疲れを和らげる効果は「遠(yuǎn)くを眺める」という行為によるところが大きい。確かに、緑色は穏やかな色であり、赤や黃色などのハッキリした色に比べ、目に対する刺激は小さく、緑色を見ると人はより快適に感じやすいかもしれない。
勉學(xué)に勵む學(xué)生やサラリーマン、高齢者などどんな人にも関わらず、目を1時間以上使ったあとは、目を少し休憩させるべきで、窓の外の遠(yuǎn)い所を10分間以上眺めるのが最も良い。このほか、目とPC畫面との距離を50センチから70センチにして、スクリーンは目の高さより10センチから20センチ低くして、目の角度は15度から20度見下げるようにすると、眼精疲労を幾分和らげることができる。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年9月3日