今の世の中、人々は1日中、様々な役どころをこなしていく中で、ふとした出來事で幸せを感じたと思った次の瞬間にはもう迷いや焦り、目的を見失いがちになってしまう。そして突然トラブルに遭遇したりすると、日々積もり積もっているイライラが爆発し、最後の息の根を止めることにもなりかねない。

今年4月、浙江省杭州市で若い男性がバイクで道を逆行して警察に捕まり、事情を説明していた際にかかってきた電話に出た後、大泣きしながら土下座して警察官に「見逃してほしい」と頼みこむという出來事があった。実はその男性は毎晩11時(shí)から12時(shí)くらいまで殘業(yè)する日々を送っているが、その日は家に入れずに困っていたガールフレンドにカギを?qū)盲堡毪郡?、仕事を抜け出して家に向かっている途中だった。會(huì)社からはすぐ仕事に戻るようせかされ、ガールフレンドからは速くカギを?qū)盲堡毪瑜Δ护丹欷瓢鍜钉撙摔胜?、少しでも早く家に帰り著くために逆行したのだという。そしてこの男性は、「もう嫌だ。どこかで息抜きがしたい」と嘆いた。

2018年に発表された「中國(guó)の都市部住民の心理健康白書」によると、73.6％の人がメンタルの面で亜健康の狀態(tài)にあり、さまざまな程度のメンタル的問題を抱えている人の割合は16.1％だった。一方、メンタル的に健康な人の割合10.3％にとどまった。メンタル的問題が今、社會(huì)的な話題になっており、多くの人がメンタル管理やメンタルケアを行ったり、カウンセラーに相談して指導(dǎo)を受けたりするなど、自分の感情と向き合い始めている。

「楽あれば苦もあり」というのが人生で、辛い時(shí)もあれば楽しい時(shí)もあるというのが日々の暮らしというものだ。米國(guó)の行動(dòng)心理學(xué)者であるワトソンは、「人の感情に影響を與える要素は環(huán)境と意識(shí)で、自負(fù)、劣等感、短気、強(qiáng)迫などはどれも人の弱點(diǎn)。それら弱點(diǎn)の多くは過去の生活が原因となっており、本當(dāng)の意味で自分を変えてくれるのは、生活の中で遭遇する出來事。その一つ一つが変化のきっかけになる可能性がある」とした。

自分がどんな風(fēng)に日々の暮らしに向き合っているかを見てみれば、日々の暮らしにおける自分の狀態(tài)を知ることができる。心が塞いでしまうことは何も怖くはない。一番怖いのは物事を受け入れたり、物事と和解するきっかけを見いだせないことだ。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2019年11月18日