設(shè)立されてからそれほど時(shí)間の経っていない西湖大學(xué)が、再びスポットライトを浴びることになった。同大科學(xué)者チームが獨(dú)自開発した新型の赤血球治療技術(shù)が、このほど1億元（1元は約15.3円）近い融資を獲得し、まもなく臨床試験を開始するという。

小さな採血管1本の血液で病気の治療が可能に

同大のチームがこのほど開発した新型赤血球治療技術(shù)の原理は、患者の末梢血から造血幹細(xì)胞を取り出し、生物工學(xué)の方法によって醫(yī)薬品成分を運(yùn)搬する「治療型」の赤血球に改造し、體外で大規(guī)模に培養(yǎng)した上で體內(nèi)に戻し、患者の治療を行うものだ。

同技術(shù)を開発した同大の高暁飛特任研究員は、「改造後の赤血球を1艘の船だとイメージしてみるといい。いろいろな醫(yī)薬品の成分を積み込んで人體にこぎ出し、さまざまな疾病の治療に役立つのだ。拡張能力を備えた技術(shù)プラットフォームだといえる。この技術(shù)は痛風(fēng)からがんや希少疾患まで多くの疾病の治療で大いに効果を発揮すると期待される。痛風(fēng)を例にすると、患者は將來、30ミリリットル程度の血液を採取すれば治療ができるようになり、人體への負(fù)擔(dān)はほとんどないと予想される」と述べた。

もう1本の補(bǔ)助「コース」がこのように敷かれた

製薬業(yè)界では、新薬の開発には「10年の時(shí)間、10億元単位の資金」が必要になることも珍しくない。新型赤血球治療技術(shù)は同大初の獨(dú)自科學(xué)技術(shù)成果産業(yè)転化プロジェクトであり、実験室から市場へ第一歩を踏み出したのは、同大が設(shè)立を認(rèn)可されてからわずか2年3ヶ月後のことだった。

同大成果転化弁公室の責(zé)任者である王廷亮さんは、「特許の出願(yuàn)、法律に関するコンサルティングから投資家との交渉まで、當(dāng)弁公室がすべて関わり、プロジェクトの実施ペースを大幅に加速した。実験室の外では、もう1本の『補(bǔ)助コース』が、プロジェクトが発表される頃に密かに敷かれていた」と述べた。

技術(shù)転化チームは同大がある杭州市10區(qū)の資源、政策、産業(yè)集積を詳しく調(diào)査し、最終的に西湖區(qū)をプロジェクト実施先に選んだ。それから商業(yè)化チームを立ち上げ、プロのマネージャーを探し、成果応用シーンを分析し、各側(cè)の投資家と交渉し……1歩ずつ細(xì)心に、1つずつ著実にプロジェクトを進(jìn)めた。