中國有人宇宙事業(yè)弁公室によると、有人宇宙船「神舟16號」が今月30日午前9時31分に打ち上げられた。乗組員は景海鵬宇宙飛行士、朱楊柱宇宙飛行士、桂海潮宇宙飛行士の3人となっている。

「神舟16號」の乗組員は今月29日に発表され、そのうちの1人として、36歳の桂飛行士が人々に紹介された。その際、桂飛行士がメガネをかけていることに注意を向けた人もいるのではないだろうか。彼は中國の宇宙飛行士としては初めてとなるメガネをかけた宇宙飛行士だ。

1986年生まれの桂飛行士は、北京航空航天大學(xué)宇航學(xué)院の學(xué)部、修士課程、博士課程で、いずれも航空機設(shè)計を?qū)煿イ贰F(xiàn)在は同院の宇宙船技術(shù)講座の教授、博士課程の指導(dǎo)教員を擔當している。中國の有人宇宙飛行の任務(wù)に就く初のペイロード研究の専門家で、科學(xué)や宇宙工學(xué)といった分野の専門的な訓(xùn)練を受け、経験豊富な桂飛行士は主に、宇宙科學(xué)実験ペイロードの軌道上での操作を擔當する。

2018年に、中國が第一陣となるペイロード研究の専門家を選抜する計畫があることを知った桂飛行士は、すぐに申し込んだといい、「大好きな科學(xué)研究をいつか宇宙でできたらと夢見ていた。選抜の知らせを知って、迷うことなく申し込んだ」と話す。

ただその過程は想像をした以上に非常に厳しいものだったという。宇宙飛行士の選抜は極めてシビアであり、度重なる選抜を経て、桂飛行士は候補者約2500人の中から選ばれた第3陣となる宇宙飛行士候補者18人のうちの、ペイロード研究の専門家4人の1人にとなった。そしてその4人の中で、高等教育機関に勤務(wù)しているのは桂飛行士だけだった。

打ち上げ前の「準備はできていますか？」という記者の質(zhì)問に対して、桂飛行士は、「今日までスキル、體、メンタルなど、全ての面でしっかりと準備してきたと思う。この任務(wù)を遂行できると信じている」と自信に満ちた口調(diào)で語った。

雲(yún)南の小さな鎮(zhèn)に生まれた桂飛行士が宇宙飛行の夢をかなえるまで

1986年に雲(yún)南省保山市で生まれた桂飛行士が宇宙に行きたいと夢見るようになったのは高校生の時だという。2003年、有人宇宙船「神舟5號」の打ち上げが成功し、楊利偉飛行士が中國初の宇宙飛行士となった時、高校2年生だった桂飛行士は、學(xué)校の放送でそのニュースを耳にして、宇宙に魅力を感じるようになったという。

2年後、桂飛行士は、第一志望だった北京航空航天大學(xué)宇航學(xué)院の航空機設(shè)計?工學(xué)學(xué)科に合格。彼はその年、雲(yún)南省から同大學(xué)に合格した受験生のなかで、理系の成績がトップだった。

學(xué)生時代、桂飛行士は骨身を惜しまず勤勉に勉強する學(xué)生で、學(xué)部で勉強していた期間、成績は常にトップクラス。推薦で大學(xué)院に進學(xué)し、博士課程には飛び入學(xué)し、2014年に工學(xué)博士の學(xué)位を取得した。

博士課程で勉強した期間、桂飛行士は基礎(chǔ)理論の研究に沒頭し、カギとなる難題にも果敢に挑み、ハイレベルな研究成果を挙げた。その後、海外で博士研究員として研究を重ね、2017年に北京航空航天大學(xué)の「卓越百人」青年人材招聘計畫の一員に選ばれ、同學(xué)院で勤務(wù)するようになった。

航空機設(shè)計學(xué)科の學(xué)生だった桂飛行士が、その教員となるまでの約20年間に積んできた専門的な知識の學(xué)習や科學(xué)研究の経験が、今回の宇宙飛行任務(wù)の下支えとなっていると言えるだろう。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2023年5月30日