▽ジャンルの融合とバージョンアップ——複雑な社會(huì)の現(xiàn)実を物語(yǔ)の中へ
ミステリーは昔からある映畫(huà)のジャンルで、真剣で、緻密的、內(nèi)省的、優(yōu)雅といった特徴をもつ。ストーリーの中心はまとまりのある、密接に関連した事件の謎解きプロセスで、厳密な推理を展開(kāi)するにはストーリーが一體感をもち、プロットが絡(luò)み合う必要がある。理性的で論理を重んじるという作風(fēng)から、視覚的には単調(diào)なものになりやすい。また観客も謎解きに參加し、思考プロセスをたどるため、テンポがゆっくりになりがちだ。
こうしたわけで、日本の映畫(huà)界は本格派より社會(huì)派のミステリーを好み、松本清張、東野圭吾、伊坂幸太郎などの作品の多くが映畫(huà)化されてきた?!干挨纹鳌工洹溉菀烧遆の獻(xiàn)身」などは何回も映畫(huà)化されている。なぜなら、こうした作品は感情や人間そのものを描いており、人間ドラマが観客を引きつけるからだ。
また現(xiàn)在主流の商業(yè)映畫(huà)はアクションシーンや視覚的効果を重視する傾向があり、理性的で、知的なミステリーは時(shí)代遅れになってしまった?,F(xiàn)代の観客は視覚的により刺激的で、テンポも速い商業(yè)映畫(huà)をより好む。そこでミステリー映畫(huà)の新たな発展の可能性として、アクションやサスペンスなどの視覚的効果をねらいやすいジャンルとの融合が現(xiàn)れている。こうしたジャンル融合型の現(xiàn)代的ミステリー映畫(huà)は、犯罪映畫(huà)、ホラー映畫(huà)、アクション映畫(huà)などさまざまなジャンルの要素を取り入れている。
ここから、ミステリー映畫(huà)というジャンルの日本での発展繁栄ぶりには獨(dú)自の原因があることがわかる。最も人気のある社會(huì)派ミステリー映畫(huà)は、犯罪の動(dòng)機(jī)を追及し、人物を描き出すことに主眼が置かれ、社會(huì)の現(xiàn)実、人間の欲望を架空の物語(yǔ)の中で描ききる力を商業(yè)映畫(huà)に與えている。人間と犯罪が交錯(cuò)するモデルがワンパターンに陥ることはあるが、推理プロットの緻密さ、登場(chǎng)人物の描き方の深さ、描かれた社會(huì)の現(xiàn)実のリアルさなどが、アクションやコメディなど他のジャンルの多くの商業(yè)映畫(huà)には到底及ばない魅力をミステリー映畫(huà)が備えている。
こうした理由から、ミステリー映畫(huà)には視覚的に弱い、テンポが遅いなどさまざまな欠陥がありながら、社會(huì)派ミステリー作品ではそれがかえって強(qiáng)みになり、ミステリー映畫(huà)を現(xiàn)代の日本文化の中で最も生命力にあふれた文化的リソースへと押し上げている。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年4月29日