「故宮のなかの博物學(xué)」全3冊(cè)の表紙(提供?故宮出版社)。 |
中國(guó)版「ファンタスティック?ビーストと魔法使いの旅」と稱(chēng)される新刊「故宮のなかの博物學(xué)」が22日、故宮で初公開(kāi)された。同書(shū)の位置づけは、故宮という中華文化の寶庫(kù)に根差した広範(fàn)な博物學(xué)知識(shí)のテキストだ。人民網(wǎng)が各社の報(bào)道をまとめて伝えた。
同書(shū)は3冊(cè)に分かれており、「故宮のなかの博物學(xué):子供たちのための清宮獣譜」、「故宮のなかの博物學(xué):子供たちのための清宮鳥(niǎo)譜」、「故宮のなかの博物學(xué):子供たちのための清宮海錯(cuò)図(「海錯(cuò)」は海の様々な生き物)」があり、それぞれ故宮博物院所蔵の「清宮獣譜」、「清宮鳥(niǎo)譜」、「清宮海錯(cuò)図」を原本としている。今回出版される書(shū)籍では、原本から陸、空、水生の不思議な動(dòng)物120種類(lèi)を厳選し、現(xiàn)代博物學(xué)的な探究方法で人文科學(xué)の分野を越えて、文學(xué)や蕓術(shù)、動(dòng)物、地理、自然、民俗、歴史などの面から、不思議な動(dòng)物の妙趣にあふれた物語(yǔ)を記している。子供たちの視野を広げ、好奇心を十分に満足させると同時(shí)に、自然科學(xué)と中華文化の知識(shí)を一體化した形で理解できるようになっている。
専門(mén)家は、同書(shū)の原本は最も詳細(xì)かつ的確で最も権威ある博物図誌であり、対外的に公開(kāi)されることはほとんどなかったと説明している。乾隆帝は重鎮(zhèn)級(jí)の宮廷畫(huà)家だった余省と張為邦の2人に自ら作成を命じ、十?dāng)?shù)年かけて「鳥(niǎo)譜」と「獣譜」を描かせた。この2冊(cè)の書(shū)物における動(dòng)物の解説文はすべて乾隆帝時(shí)代の「八大臣」が協(xié)力して完成させたものだ?!给B(niǎo)譜」は中國(guó)の古代においてページ數(shù)が最も多い彩色細(xì)密花鳥(niǎo)畫(huà)集で、「獣譜」は獣類(lèi)を?qū)澫螭摔筏泼瑜欷繃龛aであり、清代の宮廷絵畫(huà)においてほかに例を見(jiàn)ない。
「海錯(cuò)図」は康熙年間に民間の博物愛(ài)好家として有名だった聶璜が數(shù)十年かけて全國(guó)各地の河川や海、湖沼をめぐり、実地調(diào)査を積み重ねて描いたものだ。同書(shū)はかつて民間に埋もれていたが、後に大宦官の蘇培盛によって宮廷內(nèi)に持ち込まれ、皇帝に獻(xiàn)上された。乾隆帝は帝位を継いだ後、この畫(huà)集を再び補(bǔ)修?表裝し、紫禁城內(nèi)の重要な居所であった重華宮內(nèi)に置いて、よく眺めていたという。
「鳥(niǎo)譜」、「獣譜」、「海錯(cuò)図」は當(dāng)時(shí)、最も詳細(xì)かつ的確で、最も権威性のある博物図誌だった。皇室が様々な物の種類(lèi)、名稱(chēng)、生理的特徴、生息環(huán)境といった科學(xué)知識(shí)を?qū)Wび、理解するのに役立ち、皇室の子弟が動(dòng)物に関する知識(shí)を?qū)Wぶ重要な啓蒙書(shū)となった。
今回の「再版」に際して、故宮は120種類(lèi)の動(dòng)物を厳選し、子供たちが調(diào)べたり識(shí)別したりしやすいように、どの動(dòng)物にもオリジナルの「情報(bào)カード」を作り、古い絵畫(huà)に描かれている元の名前、現(xiàn)代名、ラテン名、動(dòng)物の寫(xiě)真、その習(xí)性、生息環(huán)境や能力を記載している。
故宮博物院の王旭東院長(zhǎng)は、「博物館は人類(lèi)文明を守り、継承する重要な殿堂。故宮博物院は世界的博物館と中華文明の集大成的存在として、伝統(tǒng)文化を青少年に伝えていく責(zé)任と義務(wù)がある。青少年教育は故宮博物院の事業(yè)重點(diǎn)であり、故宮博物院は一貫して青少年の特性に合った教育形式を模索してきた?!汗蕦mのなかの博物學(xué)』はまさに子供たち向けの博物學(xué)読み物。この本が『架け橋』の役割を果たし、より多くの子供たちがこの本を通じて故宮に興味を持ち、故宮を好きになり、優(yōu)秀な中國(guó)伝統(tǒng)文化を愛(ài)するようになることを願(yuàn)っている」と語(yǔ)った。(編集AK)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年7月24日