今世紀(jì)の初め、日本では社員が企業(yè)を相手取り、賠償請(qǐng)求を求める訴訟を起こすケースが増えた。2003年には、オリンパス光學(xué)工業(yè)の元社員が特許をめぐり、同社に職務(wù)発明の対価を請(qǐng)求した裁判で、最高裁判所が「社內(nèi)規(guī)定を超えた職務(wù)発明の対価については、発明者が改めて支払いを請(qǐng)求できる」との判決を下した。

青色LEDの発明者?中村修二氏は2001年に、発明時(shí)に勤めていた日亜化學(xué)工業(yè)を相手取り、発明の対価を求める訴訟を起こした。中村氏は対価の一部として200億円を請(qǐng)求、東京地裁は04年に、會(huì)社側(cè)に200億円の支払を命じた。ちなみに、中村教授が社員として受け取った報(bào)奨金はわずか２萬(wàn)円だった。最終的に、被告會(huì)社が原告に8億4000萬(wàn)円を支払うことで和解が成立した。

日本の企業(yè)は、職務(wù)発明の特許権は「社員に屬する」という特許制度は、企業(yè)の競(jìng)爭(zhēng)力を弱めると不満を漏らしている。日本の経済界も、「職務(wù)発明の特許権は最初から企業(yè)に屬することにするべき。現(xiàn)行の特許法は社員の利益ばかりを考慮し、企業(yè)の利益は考慮されていない。企業(yè)は社員の発明のために資金を投入し、設(shè)備面でも支援し、失敗のリスクも請(qǐng)け負(fù)っている。特許権を享受してしかるべき」との見(jiàn)方を示している。また、近年の発明の多くはチームによるものだ。製薬業(yè)を例にとると、1つの開(kāi)発チームには約50人が屬しているが、特許を申請(qǐng)するのは実験の最終段階に參加した數(shù)人の研究者のみとなっている。

一方、研究者と労働組合は「職務(wù)発明の特許権が企業(yè)に屬することになれば、職員の合理的な利益が損なわれ、研究の積極性刺激にもマイナスとなる」との見(jiàn)方を示す。中村氏もノーベル賞受賞後、過(guò)去の訴訟の件に觸れ、特許法改正の動(dòng)きに反対し、「日本の研究者はサラリーマンで、良い研究をしてもボーナスが増えるだけ」と揶揄した。中村氏の弁護(hù)士は「特許権が會(huì)社に屬することになれば、中村氏のような優(yōu)秀な人材が國(guó)外に流出してしまう」と警告している。

どちらの言い分にも一理あり、バランスのとれた選択をするには知恵が必要だ。特許の帰屬をめぐる爭(zhēng)いは、企業(yè)と社員間の利益配分の問(wèn)題であり、その影響は科學(xué)研究への投入、組織構(gòu)造、企業(yè)文化などの各分野に及ぶ?？茖W(xué)研究?開(kāi)発力がますます重視される昨今、知的財(cái)産権制度は一國(guó)のイノベーション環(huán)境を測(cè)る重要な指標(biāo)であり、いかにして制度による保障の効果を発揮させるかは重要な課題だ。また、社會(huì)の発展と新たな狀況の発生に伴い、既存の制度をいかに調(diào)整するかも大きな課題となっている。近年、日本のイノベーション力が低下したという批判をたびたび耳にする。発明大國(guó)?日本の抱える問(wèn)題から、世界はいくつかの示唆を得ることができるかもしれない。（編集SN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2014年11月3日