米國(guó)務(wù)省は先日、「南中國(guó)海における中國(guó)の海洋主張」に関する報(bào)告を発表した。報(bào)告は南中國(guó)海における中國(guó)の「九段線」の法的効力の問題について勝手な論評(píng)をし、中國(guó)は九段線関連の海洋主張を國(guó)際法に基づきはっきりさせることができないとした。（文：華益聲?國(guó)際問題専門家。人民日?qǐng)?bào)海外版コラム「望海樓」掲載）

　國(guó)務(wù)院の報(bào)告は學(xué)術(shù)論文とは性質(zhì)が異なり、米政府の立場(chǎng)を反映している。米政府がこうした見解を発表するのは初めてではない。今年初めにラッセル國(guó)務(wù)次官補(bǔ)は議會(huì)の公聴會(huì)で、九段線について中國(guó)側(cè)に明確な説明を求めた。

　米側(cè)は入念にこの時(shí)期を選んで報(bào)告を発表したといえる。

　フィリピンが中比の南中國(guó)海問題について國(guó)際仲裁手続きを一方的に申し立てて以來(lái)、米側(cè)は様々な形でフィリピンと策応してきた。中國(guó)政府は仲裁を受け入れず、參加しない立場(chǎng)を明確に表明しているにもかかわらず、フィリピンが中國(guó)に対する「訴狀」を仲裁裁判所に提出した後も、米國(guó)務(wù)省はフィリピンの行動(dòng)を支持するとともに、仲裁による紛爭(zhēng)解決の受け入れを中國(guó)に促す聲明を発表。その後も米側(cè)はいわゆる「國(guó)際ルール」の重要性を繰り返し強(qiáng)調(diào)し、「國(guó)際法を遵守しない」との根も葉も無(wú)い罪を中國(guó)に著せて譲歩を迫った。

　仲裁裁判所は中國(guó)側(cè)陳述書の提出期限を今年12月15日と定めた。この期限が來(lái)る前に米國(guó)務(wù)省は報(bào)告の形で聲を上げ、九段線の効力に疑問を呈し、さらには中國(guó)の有する正當(dāng)な主権?権益を否定した。これは明らかにフィリピンによる南中國(guó)海仲裁の推進(jìn)に助勢(shì)するものだ。

　表面的に見ると、米報(bào)告は自信たっぷりに、隨所で「國(guó)際法」に言及している。だが少しでも常識(shí)のある人なら、その論拠に重大な欠陥があることに気づく。