人の変化は凄まじい。10歳年齢が違うと、全く文化的背景から、考え方?思想まで異なる別人種のようである。その変化の大きさ故に「70後」「80後」「90後」などと呼ばれているが、確かに大きく変わる。
私が一番感動したのは、民度が変わるのを経験したことだ。2004年に北京に來て、驚いたのはバスや電車、銀行でも店でも並ばないで、我先にとウワーッと押し寄せる様であった。バスや電車の停留所では、並ばないのは言うまでもなく、降りる人が降りるのを待たずに、乗り込もうと突進(jìn)していくのがスタンダードで、ひどい時には下車する人が降り始める前に我先にと乗り込む有様であった。中國人民大學(xué)の近辺でも、ゴミを道路に捨てたり、痰を吐いたりするのがよくあった。その様子を見ているこっちが恥ずかしくなったものだった。
先日、地下鉄に乗るときに、皆がドアの両脇に並び、人が降り切ってから乗車するのを見たときに、非常に感動した。地下鉄に乗っていて老人や児童に席を譲る行為は、日本以上に行われていると感じる。実はこの民度の劇的向上はオリンピックの前後で大きく改善されたということは沙蓮香教授 (中國人民大學(xué)社會心理學(xué)研究所 ? 一橋大學(xué)客員教授)の研究からも明らかになっている。これは中國が豊かになったこと、そして、政府の市民教育の成果でもあると思う。しかし、今では、北京の街中は何処へ行ってもきれいである。ゴミを捨てる人はほとんど見かけない。ただ、ゴミが無くなった道路は、今度は駐車場に大変身してしまったのは頂けない。
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