失戀や近親者の死など、人生において未曽有の悲しみを経験することは、時として避けることができず、そんな時には、胸が引き裂かれるような痛みに襲われる。では、このような心の痛みは、本當(dāng)に心理的な痛みに限られるのだろうか?
人は極めてショッキングな事件に見舞われたとき、極度の苦しみと悲しみを経験し、そのようなマイナスの感情が病的な生理的反応を引き起こすことがある。このような癥狀は「ブロークンハート癥候群」あるいは「ストレス性心筋癥」と呼ばれる。ブロークンハート癥候群の主な癥狀は、心筋機(jī)能の衰えで、具體的には、「心臓が締め付けられる感じ」、「心臓が一時的に酸欠になって起こる痛み」、「不整脈」、「息苦しさ」など、心臓病と似たような癥狀が現(xiàn)れる。
では、ブロークンハート癥候群による痛みは、どのようにして起こるのだろうか?感情そのものが人體に及ぼす刺激は、一種のストレスであり、通常、人がショッキングな出來事に遭遇すると、交感神経が興奮し、あっという間に體內(nèi)で大量のカテコールアミン(主にアドレナリンとノルアドレナリン)が分泌され、血管內(nèi)に入り込む。これらの代謝物は、心臓に対する一時的な毒性を備えており、末梢血管の収縮、心室筋の収縮力低下、心拍數(shù)減少、血液供給量減少、體內(nèi)の酸素不足などが引き起こされ、そこから心痛という癥狀が現(xiàn)れる。
一般的に、心理的ストレスに弱い人は、ブロークンハート癥候群を患いやすく、女性は男性より罹患率が高く、特に中高年の女性の罹患率が最も高い。このほか、當(dāng)事者が遭遇するショッキングな事件やその時の狀況は、発癥と深い関係がある。
それでは、ブロークンハート癥候群は、治療しなければならないのだろうか?一般的には、あまり心配しすぎることはない。その癥狀が重い場合、心臓病とよく似ているが、器質(zhì)的な病変はないので、患者の感情が落ち著けば、數(shù)週間あるいは數(shù)ヶ月経つと、次第に回復(fù)する。だが、癥狀が非常に重い患者は、危機(jī)に見舞われるケースについて注意しなければならず、醫(yī)師の指示のもとでできるだけ早く治療した方が良い。したがって、日常生活でどんなに悲慘な事件に遭遇しようと、我々は、妥當(dāng)な方法を選んで、自分の悲しみやネガティブな感情を解放?解消することを?qū)Wぶ必要がある。くれぐれも、自分の殻に閉じこもらず、出來る限り良い気分でいることを選択して、心の痛みを取り除くよう努力しなければならない。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年9月18日