臓器搬送(撮影?梁鉅聡)。
12月24日午後3時20分、中日友好病院の醫(yī)師2人が雲(yún)南■海県(■は孟に力)人民病院のドナーから提供された移植用の肺を攜えて、肺移植を受ける患者に「生きる希望」を與えるために、北京首都國際空港で待ち構(gòu)えていた救急車に乗り込んだ。この臓器は、北京から3200キロ離れた雲(yún)南省西雙版納(シーサンパンナ)空港から空輸され、臓器の搬送としては、中國で最長距離のケースとなった。
4時間で雲(yún)南省から北京まで搬送
12月23日午前10時30分、中國東方航空の職員は、中日友好病院から、「臓器(肺)を攜える醫(yī)師2人を、雲(yún)南省シーサンパンナから、昆明で乗り継いで北京に向かわせたい」との緊急要請を受けた。
臓器搬送(撮影?梁鉅聡)。
今回、肺の搬送を擔當した北京中日友好病院の醫(yī)師の一人?肖飛さんは、「人の臓器の搬送は時間との戦い」とし、「24日早朝6時ごろにドナーから肺を摘出し、急いでシーサンパンナ空港に向かい、午前9時38分に到著。5分後に昆明に向かう東方航空MU5791便に乗った」と説明する。そして、午前11時6分に、昆明長水國際空港に到著し、東方航空の職員の協(xié)力の下、グリーンチャンネルを通って、わずか14分で北京に向かう便に乗り継いだ。
「シーサンパンナから北京まで約3200キロあり、車なら順調(diào)に行っても36時間かかる。しかし、東方航空の協(xié)力があり、わずか4時間で搬送することができた。中國の南から北まで大移動する、まさに長距離リレーだった」と肖さん。
東方航空にとっては、今年959ケース目の人體臓器の搬送となった。
グリーンチャンネル設置で臓器搬送が平均1時間半ほど短縮
11月26日、中國國家衛(wèi)生健康委員會は上海で、移植用臓器搬送のグリーンチャンネルをめぐるプレスカンファレンスを開いた。同委員會醫(yī)政醫(yī)管局の監(jiān)察専員?郭燕紅氏によると、移植用臓器搬送のグリーンチャンネルが設置されてからの3年の間に、搬送にかかる時間が平均1時間から1時間半短縮した。そして、臓器を搬送できる距離が大幅に拡大し、病気や事故によって臓器が機能しなくなった數(shù)多くのレシピエントに、救いの機會を提供してきた。
郭氏によると、中國のここ4年間の臓器移植は2015年2766件、2016年4080件、2017年5146件、2018年6302件と増加の一途をたどっている。2018年の移植件數(shù)は世界で2番目に多かった。同年、臓器移植手術の件數(shù)も2萬件以上となり、同じく世界で2番目に多かった。
中國の國土は広大で、社會の経済発展が地域によって不均衡であるほか、レシピエントの醫(yī)療費をできるだけ抑えるために、中國ではほとんどのケースで、醫(yī)療スタッフが、民用航空や高速鉄道、道路などを通じて臓器の搬送を行っている。搬送の過程では多くの不確定要素が待ち受けており、搬送時間が長くなると、臓器の質(zhì)にも悪影響を及ぼす。それらの問題が原因で、せっかく提供された臓器が使えないというケースもある。
移植用臓器の搬送にかかる時間を短縮し、搬送の過程で臓器の質(zhì)が落ちてしまうリスクを軽減し、患者の命?健康を守るために、國家衛(wèi)生健康委員會は2016年5月、公安部(省)、交通運輸部(?。⒅袊裼煤娇站?、中國鉄路総公司、中國紅十字會総會と共同で、「移植用臓器搬送グリーンチャンネルの設置に関する通知」を発表。民用航空、高速鉄道を中心とした低コストで、高效率の移植用臓器搬送グリーンチャンネル設置メカニズムを構(gòu)築した。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年12月27日