三.邱 鳴先生

本年度、計(jì)３３本応募論文のうち、文學(xué)分野のものが１０本で、例年から見(jiàn)ると、全體的に占める割合はそう低くありません。數(shù)年前の文學(xué)離れ現(xiàn)象に歯止めがかけられたのみでなく、あるべき位置に回復(fù)され、安定したバランスとなっていると思われます。

また、文學(xué)部門(mén)內(nèi)の內(nèi)訳を見(jiàn)てみると、古典文學(xué)についての論文が４本で、例年通り大きな割合を占めています。大學(xué)での四年間の日本語(yǔ)學(xué)習(xí)はいうまでもなく、現(xiàn)代日本語(yǔ)と近現(xiàn)代日本文學(xué)を中心とした學(xué)習(xí)であるはずなのに、古典研究の論文が多く推薦されているのはおもしろい現(xiàn)象です。大學(xué)の現(xiàn)場(chǎng)で學(xué)部生の卒業(yè)論文の指導(dǎo)に攜わっている私の研究分野は古典であるにもかかわらず、學(xué)生の論文テーマはほとんど現(xiàn)代日本文學(xué)研究に集中しているのは実情です。それなのに、このコンクールに推薦された論文が古典のほうが多いのはなぜでしょうか。不思議に思います。近年日本の大學(xué)で日本古典文學(xué)を?qū)煿イ筏皮い咳羰证螌W(xué)者たちが、帰國(guó)してから各大學(xué)で日本古典文學(xué)の教育に攜わり、大いに活躍していることとも無(wú)関係ではないと思います。

テーマの選定から分かるように、コンクールに推薦された論文の一部は最初から指導(dǎo)先生の色合いが濃厚に殘り、洋々たる十?dāng)?shù)萬(wàn)字に上り、資料の調(diào)査も詳細(xì)で、しっかりした論點(diǎn)が展開(kāi)されて、とても四年間で達(dá)せられるレベルではないと思います。所詮卒業(yè)論文というものはあくまでも學(xué)生自身が主體で論文の作成に真剣に取り組むべきはずです。しかし殘念なことに少數(shù)ながら一部の論文には指導(dǎo)教師が過(guò)度に関與しているのは明らかで、単に入賞のための論文という感じが免れないです。それは本コンクールの本來(lái)の目的と相反するものです。入賞することがめでたいことでるが、コンクールの參加を通して、卒業(yè)論文全體のレベルの向上を図り、しいては全國(guó)日本語(yǔ)専攻の大學(xué)生の日本語(yǔ)レベルを向上させるのが本コンクールの目的である、と本コンクールの発起人である小野寺先生が常にこう強(qiáng)調(diào)されています。次回からは次數(shù)の制限が設(shè)けられるなどの措置をとると、狀況は多少改善できると思いますが、なによりも大學(xué)現(xiàn)場(chǎng)で卒業(yè)論文の指導(dǎo)にあたる先生方々にコンクールの趣旨と意義をもう一度真剣に考えていたくことが一番大事ではないかと思います。