アジア太平洋地域には安全保障に対する2つの方向性がある。一方には、同盟関係を基礎(chǔ)とし、「そちら側(cè)の絶対的な安全欠如」こそが「こちら側(cè)の絶対的な安全」であるとの考えがある。このような考えは悪循環(huán)に陥らざるを得ない。中國(guó)が主張するのはもう一つの道である。新たな安全観は、「総合的な安全、共同の安全、協(xié)力による安全、持続可能な安全」によって組み立てられなければならない。米國(guó)はアジアと歐州で、「そちら側(cè)」を想定した同盟システムを構(gòu)築し、中國(guó)とロシアに懸念をもたらしてきた。中國(guó)とロシアはこれを背景として戦略的な協(xié)力を進(jìn)めてきた。だが両國(guó)には非常に重要な理念がある。すなわち両國(guó)は、國(guó)家の安全と主権の獨(dú)立発展を守るために共通點(diǎn)を見出すが、同盟を組んではいないし、それは不可能だという理念である。中國(guó)が主張するのは包括性とウィンウィンであり、同盟と対抗ではない。中國(guó)とロシアが同盟を組んで歐米に対抗すれば、世界は本當(dāng)に新たな冷戦を迎えることになってしまう可能性がある。

　大國(guó)間には多くの矛盾があるものの、現(xiàn)在の國(guó)際秩序をひっくり返すことを望んでいる國(guó)はない。中國(guó)は、國(guó)際的な事務(wù)や外交問題の処理にあたって「敵か味方か」という思考を取ることはない。（編集MA）

　「人民網(wǎng)日本語版」2014年12月10日