第4に、米國は新分野で対中競爭を強(qiáng)化している。新報(bào)告にはサイバーセキュリティーが盛り込まれた。米國は中國の政府と民営部門がビジネス上の利益のために米國の貿(mào)易機(jī)密を竊取していると非難し、必要な行動を取ると言明した。

　この変化の背景には中米のパワーバランスの変化がある。米國は中國の総合國力が高まり続けており、発展の勢いが外部の妨害によって逆転することはないことを認(rèn)識している。中國の國際的影響力の高まりに伴い、「中國要因」が米國の発展と戦略の成否に重要な影響を與えるようになっている。中國との対立、衝突は米國の國家安全にとってマイナスだ。

　その一方で米國は、中國を一層ライバル視するようになっている。近年でもなお米國は世界唯一の超大國だが、発展の勢いから見て、米國主導(dǎo)の一極世界は多極的世界に取って代わられつつある。この過程において、米國は自らの優(yōu)勢と特権によって中國を含む新興勢力の臺頭を遅らせようとしている。米國は口ではアジア太平洋「リバランス」戦略は中國をにらんだものではないと主張しているが、実際には多方面から同時(shí)に中國に対する布石を打ち、中國の臺頭に対処している。

　米國の國家安全保障戦略は根本的にゼロサム思考を依然脫していない。米國のいわゆる「世界を指導(dǎo)」が、もし他國の安全の否定の上に築かれる自國の「安全」であるなら、各國の利益が融合し、安危を共にするという世界の潮流に反するだけでなく、米國の安全実現(xiàn)にも無益だ。視點(diǎn)を調(diào)整し、中國を理性的に受け止めてこそ、共通の安全保障を?qū)g現(xiàn)し、共通利益を拡大することができる。（編集NA）

　「人民網(wǎng)日本語版」2015年2月9日