韓國?珍島沖で発生した旅客船「セウォル」號沈沒事故では、船が大きく傾いているにもかかわらず、救命胴著を著た學(xué)生らが、「その場を動かないように」という船內(nèi)放送に従って、船內(nèi)にとどまる様子に、多くの人が「なぜ、外に出て、海に飛び込まないのか」と、驚きと、苛立ちを隠せない。大人の指示に従った學(xué)生らは最後まで船內(nèi)にとどまり、救出の機(jī)會を逃してしまった。北京青年報が報じた。

　災(zāi)害や事故が発生すると、さまざまな判斷を下すための時間は往々にして數(shù)分、ひいては數(shù)秒しか殘されていない。そしてその判斷が、生死をさえ分けてしまう。日本の小中學(xué)校では毎年、地震に備える防災(zāi)訓(xùn)練が3-4回実施される。その訓(xùn)練では、教師らが、「先生の指示に従いなさい」と生徒に教えてきた。そのため、生徒らも指示に従うことに慣れ、考える前に行動することが習(xí)慣になっている。しかし、2011年3月11日に東日本大震災(zāi)が発生して以降は、教師が現(xiàn)場におらず、生徒が自分でどのように行動するかを判斷する訓(xùn)練が増えた。

　當(dāng)時、宮城県石巻市大川小學(xué)校の教師は、生徒を裏山の高臺ではなく、校庭に集合させていた。そして教師と住民との間で2次避難先の話し合いをしたため、避難に手間取り、結(jié)局地震から避難開始まで約40分かかり、避難のための貴重な時間を無駄にしてしまった。結(jié)果、生徒74人と教職員10人が、避難の途中に襲ってきた津波に呑み込まれ、犠牲になった。この狀況と、今回の「セウォル」號沈沒事故では、一方は校庭で、もう一方は船內(nèi)で、いずれも生徒が「待っていた」という類似點(diǎn)がある。そして、本來は殘されていた避難のための時間が、指示に従ったために奪われてしまった點(diǎn)も同じだ。

　大川小學(xué)校とは対照的だったのは巖手県釜石市市立東中學(xué)校だ。海からわずか500メートル足らずの近距離に位置しているにもかかわらず、同中學(xué)校と鵜住居（うのすまい）小學(xué)校の児童?生徒、約570人は全員、押し寄せる津波から生き延び、「釜石の奇跡」と言われている。同中學(xué)校は、「自分の命は自分で守る」という考えを防災(zāi)教育で生徒らに徹底して教えている。災(zāi)害がやって來た時は避難を優(yōu)先する訓(xùn)練を徹底し、緊急時に一緒にいない家族の事を考える必要はなく、まず自分の安全を確保するようにと生徒に教えているのだ。例えば、ただ避難するだけではなく、訓(xùn)練の中に様々なアクシデントを盛り込んで、生徒が自分で考え判斷して行動できるようにしている。わざとケガ人を作って、保健室に待機(jī)させ、警報が鳴り、點(diǎn)呼時に生徒が一人足りない時に、生徒らがどのような行動を取るか観察したりしているのだ。そして、その行動に反省點(diǎn)があれば、教師らはすぐに指示ではなく、アドバイスを送る。また09年には、「ＥＡＳＴ‐レスキュー」という全校防災(zāi)學(xué)習(xí)を発足した。Ｅａｓｔ＝東中生、Ａｓｓｉｓｔ＝手助け、Ｓｔｕｄｙ＝學(xué)習(xí)する、Ｔｓｕｎａｍｉ＝津波から取った言葉だ。同活動では、道路を挾んで真向いに隣接する鵜住居小學(xué)校と合同避難訓(xùn)練を?qū)g施し、高學(xué)年の生徒が低學(xué)年の生徒を助けたり、負(fù)傷した生徒を助けたりする方法を教えている。そして、「ぼうさい大賞」に輝いた同県宮古市の県立宮古工業(yè)高校生徒を招き、自作の津波浸水模型を使って津波がどう押し寄せるかを?qū)g演してもらったりもしている。ある生徒は、「津波の怖さをあらためて知った。そして、どう行動するかを考え、実行しなければならないと強(qiáng)く思った」と感想を述べている。