<中國將棋>
作曲家の河原さんにとっては、スターバックスでコーヒーを飲んでいるときの背景の音や人々のしゃべり聲、街の喧騒など、あらゆるものが音楽の1つだ。將棋にも日本と中國のテンポがあり、それぞれが異なるリズムを奏でている。
――中國の將棋はリズムが速いですね。次の一手を考えるまでの時間がすごく短い。近所の道端でやっている対局は、1局5、6分で終わってしまいます。だからといって面白さがそがれるわけではなく、違う面白さがある。
日本と中國の將棋で1番大きな違いは、相手から取ったコマを使えるかどうかという點です。中國はチェスに似ていて、取ったコマは復(fù)活しない。だから、すぐに板がスカスカになっていきます。取った駒が使える日本の將棋ほど手順が多くないので、ある意味単純なんですが、板がスカスカになっていくほど、予想しない手順が増える。王様が動ける場所が決まっていたり、王様と王様の間にコマを置いてはならないという制約もルールを面白くしています。
ただ、中國の場合は、日本の將棋よりも引き分けが圧倒的に多いんです。それに、街でやっている人たちは勝敗よりも指すこと自體を楽しんでいるので、あえて勝負(fù)をつけないことも多いですね。
毎日この通りで將棋を指す自転車修理工のおじさん
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