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國の內(nèi)政を司る舊自治省(現(xiàn)総務(wù)省)に入省した寺崎さんは、熊本市の副市長を務(wù)めた4年を除くと、これまでほぼ1、2年ごとに部門?役職がめまぐるしく変わっている。通常、総務(wù)省のキャリアは、地方自治體に出向し、地方公共団體の管理職を務(wù)めた後、國に戻って、最終的に國の制度設(shè)計(jì)に攜わっていく。東京の霞ヶ関では制度設(shè)計(jì)を、地方では現(xiàn)場のプレイヤーとして仕事するというローテーションを繰り返して経験を積んでいくのだ。いわば、外交官の國內(nèi)版のようなイメージだ。この慣習(xí)でいくと、熊本市の副市長を務(wù)めた寺崎さんは、その後再び霞ヶ関に戻るはずだった。しかし、內(nèi)示を受けた移動(dòng)先は思いも寄らない北京の地だった。
――正直、北京と聞いてびっくりしました。94年にニューヨークには赴任していますから、英語圏であればともかく、中國語なんてやったこともない。できることならお斷りしようと思いましたが、しばらくすると、その考えが変わりました。
待てよ、もう海外で暮らすこともないと思っていたところに、ライジングサンのごとき勢いのある中國を自分の目で見ることができる絶好のチャンスであり、日米中という経済大國トップ3で生活體験を持てるというのも自分にとって大きな糧になるんじゃないか、と考え直したんです。その夜、初めての単身赴任となることについて家族の了解を得て、翌朝、行かせてくださいと返事しました。結(jié)果的にこの判斷はとても正しかったなと思っています。
実際訪れた北京は、かつて赴任したニューヨークに比べると斷然暮らしやすい街だったという。
――まず、北京は治安がいいですよね。NYにいる頃は、ジュリアーニ市長になった時(shí)だったので、治安も大分良くなってきていましたが、それでも夜にミュージカルを見終わって9時(shí)になると、歩いて帰るのは危ないと言われ、明るいところでタクシーをつかまえて帰宅するというのが習(xí)慣でした。それに比べると北京では、夜の10時(shí)でも、12時(shí)でも、皆平気で酔っ払っい、その後も歩いて帰れますからね。もちろん犯罪はありますけど、それは日本でもあるわけで、外國の町でこんなに治安に気を使わなくてもいい場所は珍しいと思います。
また、食べ物も基本的に日本と親和性が高いですよね。日本人は中國料理を食べ慣れていますから。個(gè)人的にも中國料理は大好きなので食には困らない。値段的にも上昇しているとは言え、日本に比べるとまだまだ安いです。
問題は言葉だけですね。ただ、通常の業(yè)務(wù)は日本語なので、タクシーに乗ったり、買い物したりといったサバイバル中國語さえできれば、別に大きな問題ではありません。
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