中國人民銀行（中央銀行）の金利引き下げ政策の実施から22日で1カ月が経過した。貸出?預(yù)金基準金利の引き下げにもかかわらず、各大銀行の預(yù)金金利は逆に高く調(diào)整され、5大銀行の金利も上限に達している。金利引き下げなどの政策を好材料として、一部の都市の不動産市場は下落に歯止めがかかり、安定の兆しを見せており、一線都市の不動産価格も前月比小幅な反発となった。株式市場はこの1カ月で幾度もの上昇の波を受け、上海総合指數(shù)は3100ポイントを突破し、ここ4年余りの最高値をつけた。上海?深セン両市場の総合指數(shù)はいずれも1カ月で25％を超える上昇となり、中國株式市場の上げ幅は通年で47％に達し、世界の株式市場のトップとなった。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

▽預(yù)金爭奪が激化：金利引き下げも預(yù)金金利下がらず

中國人民銀行は11月22日、金融機関の人民元貸出?預(yù)金基準金利を引き下げた。このうち金融機関の1年物貸出基準金利は0.4ポイント低い5.6％に引き下げられ、1年物預(yù)金基準金利は0.25ポイント低い2.75％に引き下げられた。また預(yù)金基準金利の1.1倍とされていた金融機関の預(yù)金金利の浮動上限は1.2倍へと調(diào)整された。

貸出基準金利と預(yù)金基準金利との非対稱な引き下げが取られたことと、預(yù)金金利の浮動幅が基準金利の1.2倍とされたことで、多くの銀行の預(yù)金金利は引き下げられず、逆に引き上げられる展開となっている。人民銀行の政策実施初日から、多くの中小銀行や株式制銀行は、預(yù)金金利を基準金利の変動幅の上限に據(jù)えた。

上場銀行16行の11月25日時點の統(tǒng)計によると、工商?農(nóng)業(yè)?中國?建設(shè)?交通の5大銀行と招商銀行の1年物預(yù)金金利は、金利引き下げ前の3％に據(jù)え置かれた。また北京?民生?上海浦東発展?興業(yè)の4行は基準金利に10％上乗せし、1年物の預(yù)金金利を3.025％とした。光大?平安?華夏?中信?南京?寧波の6行は変動幅を上限まで使い、1年物の預(yù)金金利を3.3％とした。

各地のメディア報道によると、5大銀行の各地の支店も預(yù)金金利を密かにまたは公然と基準の1.2倍へと引き上げている。北京晩報によると、北京地區(qū)の工商?農(nóng)業(yè)?中國?建設(shè)?交通の5大銀行と郵貯銀行はいずれも、定期預(yù)金の利率を1.2倍に高めている。引き上げ後、1年定期の預(yù)金金利は3.3％、2年定期の預(yù)金金利は4.02％となる。