今年の米大統(tǒng)領(lǐng)選が普通でないのは、米國の「病」にある。第1に「経済の病」だ。米國経済は回復(fù)軌道に乗ったものの、一般國民はその効果を余り実感しておらず、経済成長(zhǎng)は依然として量的緩和などの金融政策によるものであり、構(gòu)造的問題には觸れず、貧富の格差は拡大し、中産階層は減り、青年層は途方に暮れている。これが「サンダース現(xiàn)象」の背景の大きな原因だ。第2に「社會(huì)の病」だ。オバマ政権の8年間、人種問題は緩和するどころか悪化し、民族、世代、性別、地域、階層間の摩擦が起き、怒りや焦り、悲観的な感情が高まり、孤立主義、保護(hù)主義、ポピュリズムが大手を振るった。これによってトランプ氏は不意に勢(shì)いづき、現(xiàn)在にいたる。第3に「政治の病」だ。三権分立、二大政黨制によるチェック?アンド?バランスは本來「米國式民主」の誇る制度設(shè)計(jì)だが、現(xiàn)在では両黨の深刻な対立、政府と裁判所の衝突、政治効率の低下となり、政治の「分極化」と「分化」が米國を引き裂き、民衆(zhòng)を失望させ、うんざりさせており、米國の多くの政治學(xué)者も「米國式民主」の將來に懸念を抱いている。

「米國の病」の根本的原因は、冷戦後に米國が本來行うべきだった體制的変革が行われず、構(gòu)造的矛盾が積み重なり、「小病」が「大病」になったことにある。ビル?クリントン大統(tǒng)領(lǐng)時(shí)の米國は冷戦の勝利と「ニュー?エコノミー」による繁栄に酔いしれ、改革の原動(dòng)力がなかった。ブッシュ大統(tǒng)領(lǐng)時(shí)は米同時(shí)多発テロによって戦略の重點(diǎn)をテロとの戦い、イラク戦爭(zhēng)へと転換し、體制変革を顧みる余裕が全くなかった。オバマ政権になって改革の必要性と緊迫性を意識(shí)し、改革に取り組もうとしたが、政治的基盤が弱い上に良いタイミングを逃したため、「オバマ新政」は難航し、かけ聲ばかりで米國変革の目的を達(dá)成できなかった。こうした中、最終的に誰が勝利しようとも、いかにして効果的なガバナンスを?qū)g現(xiàn)するかという政権運(yùn)営上の難題に直面する。世界の人々にとってより関心があるのは米國の將來の対外政策がある程度節(jié)度あるものになるのか、あるいは一層突き進(jìn)み、または冒険的なものになるのかだ。それが米大統(tǒng)領(lǐng)の外交的裁量権は內(nèi)政を遙かに上回るのだ。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2016年11月8日