車を走らせ、福島第一原子力発電所から約40キロ離れた飯館村を訪れると、そこには映畫に出て來るような「ゴーストタウン」の風(fēng)景が広がっていた。人の姿はほとんど見えず、雑草が生え放題になり、汚水だらけで、カラスの聲がむなしく響き渡っていた。雑誌「瞭望報(bào)道週刊」が伝えた。
プロカメラマン?飛田晉秀さんはこれまでに30回以上被災(zāi)地を訪問し、その様子をカメラで記録している。被災(zāi)地にカメラを向ける際、飛田さんの目には涙があふれ、心には憤りの思いがふつふつと沸いてくるという。
飛田さんに憤りを感じさせているのは、福島第一原子力発電所事故発生後、甲狀腺ガンを患う被災(zāi)者が増え、苦しみと孤獨(dú)に耐えているにもかかわらず、助けが全くないからだ。2015年年末、岡山大學(xué)の津田敏秀教授らの研究グループが、國際環(huán)境疫學(xué)會(huì)が発行する醫(yī)學(xué)雑誌「Epidemiology」で発表した論文によると、原発事故による放射性物質(zhì)の大量放出の影響で、甲狀腺ガンの発癥率が、福島市と郡山市の間で全國平均の約50倍、福島原発周辺地域で約30倍、少ない地域でも20倍となった。そして、「統(tǒng)計(jì)學(xué)的な誤差の範(fàn)囲もはるかに超えており、今後さらに多発することは避けられない」と指摘している。ところが、同論文発表後も、今に至るまで日本政府や福島県は同問題を重視しておらず、それどころか反論や批判さえ起きている。
今年1月、「國際環(huán)境疫學(xué)會(huì)」は、福島県の調(diào)査で、事故當(dāng)時(shí)18歳以下の子供の160人超に甲狀腺ガン患者(疑い例を含む)が確認(rèn)されていることについて、日本政府と福島県に詳しい調(diào)査や事故とがんの関係についての解明を求める書簡を送り、現(xiàn)狀を「憂慮している」と述べた。それでも、調(diào)査要請に対する積極的な回答もないまま、このニュースは消え去った。
このウェブサイトの著作権は人民日報(bào)社にあります。
掲載された記事、寫真の無斷転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257、080-5077-8156 北京 (010) 6536-3680