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オスカー受賞作もピカチュウの可愛さに勝てないのはなぜ? (2)

人民網(wǎng)日本語版 2019年05月15日09:12

▽オスカー受賞作もピカチュウの可愛さには勝てず

世界で賞を120個(gè)以上獲得し、「賞取りマシン」などと言われた「ローマ」だが、中國の映畫館に登場(chǎng)すると業(yè)界関係者や映畫ファンの間だけで人気になり、主流の観客クラスターの間でブームは起きていない。この映畫の配給會(huì)社は世界的に有名なストリーミングメディアのネットフリックスで、海外では主にネットフリックスのサイトを通じて上映されたため、今回の中國市場(chǎng)進(jìn)出では全國蕓術(shù)映畫放映連盟の獨(dú)自の配給網(wǎng)でのみ上映されながら、スクリーンの割り當(dāng)て數(shù)は世界最多になった。

映畫評(píng)論家の韓浩月さんは、「この作品の最大の見どころはアルフォンソ?キュアロン監(jiān)督の子ども時(shí)代の思い出をほぼ完全に再現(xiàn)したところにある。商業(yè)映畫のスタイルながら周囲をぼかして表現(xiàn)したいものを際立たせる中國絵畫の技法を重視したり、強(qiáng)いストーリー性を追求したりするのではなく、1人の子どもの視點(diǎn)で見たある家庭とその時(shí)代の思い出を描いている。このような作品はとても少ないし、優(yōu)れた監(jiān)督でなければ撮れるものではない。一連のカギを握るシーンは敘事詩のムードにあふれ、たとえば市內(nèi)が車で渋滯した時(shí)の大きなクラクションの音、終わりの方で子どもたちが海でおぼれそうになるシーンなど、表現(xiàn)の手法は非常に古典的で、出會(huì)うことはできるが求めることはできない敘事詩のムードが押し寄せてくる」と評(píng)した。

しかし、蕓術(shù)的に自己を追求し、善や美をつきつめようとすれば、大勢(shì)の観客を失うという代価を支払うことになりがちだ。暮らしを散文的に表現(xiàn)する「ローマ」は観客に高いハードルをつきつけ、観客は心を靜め、全神経を研ぎ澄ませてこの映畫を見なければならない。しかしストレスフルな社會(huì)において、多くの人は映畫に気晴らしや娯楽を求めている。そのためピカチュウの可愛さがより多くの観客を引きつけることは間違いない。前出の韓さんは、「『トゥモロー?ワールド』や『ハリー?ポッターとアズカバンの囚人』を撮ったキュアロン監(jiān)督は商業(yè)映畫を楽々と作り上げることのできる人だが、『ローマ』では映畫の蕓術(shù)性を極限まで追求する方法を選んだ。中國の観客がまだ監(jiān)督のようなレベルに達(dá)していないだけで、これから観客を育てていかなければならない。また『グリーンブック』などのオスカー受賞作と比べても、『ローマ』はストーリーが平板で、中國の観客との接點(diǎn)はほとんどなく、こうしたことが人気の出ない一因になったと考えられる。中國の観客はやはりドラマティックで、激しいストーリー展開の映畫を好むからだ」としている。(編集KS)

「人民網(wǎng)日本語版」2019年5月15日

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