寫真提供:佐渡多真子さん
―――― 佐渡さんの目に映る中國(guó)の魅力はどこにあるんでしょうか?
中國(guó)の法律は人に優(yōu)しくないですが、中國(guó)人は人に優(yōu)しいところでしょうか。中國(guó)の法律は、人権ということに関しても、日本に比べたら優(yōu)しくないですよね。また、交通でも車優(yōu)先ですし、街も、地下道を通らないと道を越えられない場(chǎng)所があったりと、人のことを優(yōu)先的に考えられて作られていません。でも、中國(guó)人は明らかに日本人より友人に関心を持っているし、優(yōu)しいと私は思います。
中國(guó)語(yǔ)がまだそんなにわからないときに、市場(chǎng)に買い物に行くと、よく知らない叔母さんがどなってくるんです。でも、何を言っているかわからない。また、市場(chǎng)に行くと、同じようにおばちゃんがわーっとどなってくる。それがある時(shí)、聞き取れるようになると、「あなた、かばんを閉めとかないと、財(cái)布をすられるわよ」と毎回助言してくれていたんです。電車やバスの中でも、子供や老人、妊婦さんのために誰(shuí)かが必ず席を立ちますよね。そんな溫かみや人間関係の近さが好きだったんですけど、中國(guó)もすごいスピードで変化していて、今ではかなり?duì)顩rが変わってしまいました。
今では、みんなゆっくり時(shí)間をかけて餃子なんて作らなくなってきましたし、中國(guó)都市部に住む30歳ぐらいの中國(guó)人男性を何人か取材したことがありますが、全員プレッシャーを感じていて、中國(guó)は以前に比べて確かに便利にはなったけど、10年前のほうが絶対に幸せだったと言ってました。やはり、インフレや住居ローン、子供の教育費(fèi)といったプレッシャーが大きいようです。オリンピック前ぐらいまでは、ドラスティックに前進(jìn)していくエネルギーを感じていましたが、今は、都市部ではみんな疲れていて、そのエネルギーも少し弱まっているように感じます。
―――― 確かに中國(guó)の変化はめまぐるしいですよね。でも、それでも佐渡さんが北京にい続ける理由はなぜなのでしょうか?
ここにいる意味ということで言うと、日中間の情報(bào)不足による、雙方の誤解や偏見などをなんとかしないと危ないのではないかと思っているところがあります。たまたま長(zhǎng)く中國(guó)にいることになり、自分の目で見たものが、自分の親や友人が見ているものと違うことに気付いてしまったので、何か仕事と結(jié)びつく形でそのギャップを埋められたらいいなという使命感のようなものを感じています。
昨年も行ったのですが、今度、人民大學(xué)や桜美林、大東文化大學(xué)などでスライド上映を行う予定です。內(nèi)容は、私がAP通信に撮っていた報(bào)道的な作品と全日空さんの仕事などで撮っている美しく情緒ある広告?商業(yè)作品の両方を紹介して対比させるものです。中國(guó)には、広告的に見るとこんなにきれいで素晴らしいものがいっぱいあるのに、ニュースとして撮ると、マイナス要素に溢れています。PM2.5問(wèn)題で空気が悪いから、渋滯の様子を撮る。貧困問(wèn)題を扱うので、物乞いの人がたくさんいる様子を撮る。同じカメラマンが撮ったものなのに、このカメラマンは分裂癥じゃないかと思うほど、そこにはまるで違う中國(guó)が寫っています。見る角度によって中國(guó)はこんなにも違うのです。それもあって、それらを?qū)澅趣筏骏攻楗ぅ缮嫌长蛉簸W(xué)生さんとかに見せたいと思っていて、機(jī)會(huì)があれば、どんどん行うようにしています。
―――― スライド上映での學(xué)生の反応はどういうものだったのですか?
昨年桜美林大學(xué)で行ったときは、學(xué)生さんもお腹が一杯の晝休み後でしたが、誰(shuí)一人寢ることもなく、熱心に見てくれて、擔(dān)當(dāng)教授が「俺の時(shí)は半分ぐらい寢ているのに」と驚かれていました。かなり好評(píng)だったみたいで、今年もまた依頼されました。一昨年10月頃で、ちょうど島の「國(guó)有化」問(wèn)題で、9月半ばに大規(guī)模なデモが起きた直後でした。ジャーナリズム學(xué)科の授業(yè)だったので、仕事中心の話をしたのですが、その中でデモが起こっている時(shí)期に私が中國(guó)で実際に経験したことを?qū)W生に話しました。
その頃、日本人がよく乗車拒否に遭うという話を聞いていたので、タクシーに乗車する前に私は日本人ですけど乗っていいですか?と聞いていたのですが、誰(shuí)一人としてNOと言う人はいなくて、「當(dāng)然です。僕の仕事はお客さんを安全に目的地に運(yùn)ぶことです」と言ってくれた話や、ラテンダンスを習(xí)っているクラスで、こんな時(shí)期に日本人がダンスを踴っていたら反感を持たれるだろうな、と思いながらも、まてよ、彼らの反応を自分で勝手に決めないで、彼らがどういう反応をするのか自分で見てから、もし、帰れと言われたら帰ってくればいいのではと思い、參加してみました。すると、みんな駆け寄ってきてくれて、「大丈夫なの?」とすごく心配してくれたり、中でも若い中國(guó)人女性がなぜ中國(guó)はこんな暴力的なことをするのか?と言って涙を流していたので、逆に私の方がこれは中國(guó)の一部の人だけだと勵(lì)ましたというエピソードなどです。
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