午後に帰路に就き、蘆野公園駅で電車を待っていると、小さな男の子が3人通り過ぎた。彼らは次々と私に向かって「こんにちは」と大きな聲であいさつし、私も笑顔で「こんにちは」と一人一人にあいさつを返した。もう少し何か話したかったけれど、短いあいさつの言葉しか話せないのが殘念だった。東京でもよく學(xué)校帰りの子どもに會うが、こんな風(fēng)に自分からあいさつされたことはない。

こんなあいさつはここでは珍しいことではないらしい。2日後に秋田県の千秋公園をジョギングしていると、野球少年の一団に出くわした。彼らは坂道を駆け上がる練習(xí)でへとへとなのに、行き交う人すべてに大きな聲で「すみません」と謝っていた。道幅は広く、彼らがどんな風(fēng)に走っても邪魔にはならないというのに、それでも一人一人にきちんと謝っていた。これはきっとコーチの指導(dǎo)によるものなのだろう。コーチも側(cè)にいて、大きな聲で道行く人々にお詫びをしていたからだ。

中國語サイトの説明では、このあたりは「人口45萬人の秋田都市圏」となっている。45萬人は、中國なら最も小さい県の行政中心地ほどの數(shù)だが、日本の北部ではこれでも人口集中地になる。秋田には工業(yè)らしい工業(yè)もなく、農(nóng)業(yè)と酒造業(yè)が中心で、人口減少ペースは日本國內(nèi)でトップクラスだという。

この野球少年たちも、將來は「人口減少」する地域の一部になることが運命づけられている。昨年、秋田県立金足農(nóng)業(yè)高等學(xué)校の野球部が甲子園の決勝に進み、優(yōu)勝は逸したが、秋田の少年の心を大いにかき立てた。少年たちも上の世代と同じように、都會の広い世界にあこがれているかもしれない。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年1月8日