長蛇の列に20分間も並び、人気のレストランで食事したり、あるいは人気のミルクティーを購入するといったことは多くの人が経験したことがあるはずだ。だが、もしゴミを捨てるのに、これほど長時間並ばなければならないとしたら、どうするだろうか?
1月26日、西安のある定期市で、人々がゴミ箱の前に長蛇の列を作っていた。ここには18種類のゴミ箱が設置されており、「食べ殘し」や「使用済み紙ナプキン」など、非常に細かく分類されている。ゴミを正しいゴミ箱に捨てることができた場合、年賀カードをゲットすることができる。
ゴミを捨てれば、面白い分類ゲームに參加できてちょっとした景品ももらえるということもあり、たちまち市民の間で話題となり、多くの人が參加している。楽しみながらゴミを分別することで、知らず知らずのうちにゴミ分別に関する知識が得られる。市民もイベント主催側も、どちらも喜びを得られるこのイベントに、ネットユーザーから、「いいアイデアだ」と稱賛のコメントと「いいね!」が寄せられている。
西安のゴミ箱が「ネット人気者」になったのは、今回が初めてではない。昨年、吸い殻ポイ捨て問題を解決するために、あるゴミ箱がデザインされた。それぞれのゴミ箱には、3つの吸い殻入れが設けられ、それぞれ違う言葉が書かれている。たとえば、西安の郷土料理「肉丸胡辣湯(牛肉団子のピリ辛スープ)が好き」と書かれたゴミ箱の3つの吸い殻入れの上にはそれぞれ、「饃(中國式の固いパン)をスープに浸して食べる」、「スープを飲みながら饃を食べる」、「スープを飲むときには饃を食べない」と書かれており、このスープが好きな人は、自分の好きな食べ方の吸い殻入れに吸い殻を捨てるという仕組みだ。これにより人々を楽しませると同時に、吸い殻のポイ捨てが減り、周囲の環(huán)境も良くなるという訳だ。
ゴミの出所から分類することは、生活ゴミの分類と管理を行う上で重要なプロセスとなる。もし、ゴミの出所から秩序よく効率性の高い分別ができれば、それに続く輸送や処理などのプロセスの難易度が大幅に下がる。
中國のゴミ分別作業(yè)は、今のところ、発展スピードが比較的緩慢な狀態(tài)にある。だが、ここ數(shù)年間の推進で、ゴミ分別に関する知識を持った市民がどんどん増えてきた。今後はどのようにすれば、より多くの人に知ってもらい、ゴミ分別に関わらせ、そして継続させることができるかという點を考慮していく必要がある。西安のやり方は、一つの良い試みといえよう。分別の重要性を簡単に説明するより、しっかり向き合って奨勵や指導を行うことで、ゴミ分別に対する市民の受け入れ度や參加度を引き上げることができる。
心理學には、「正の強化」という概念がある。ある行為に対して賞賛や激勵を得られると、これらの行為をする確率?回數(shù)が増えるという考え方だ。正しく分別して年賀カードをゲットするにしろ、たばこの吸い殻でスープの好きな食べ方に投票するにしろ、いずれも、「正の強化」であることは確かで、今後、さらに前向きな効果を得ることができると期待できる。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、寫真の無斷転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn